グーグル、機械学習を活用する新広告機能を発表--アマゾンに対抗?

Natalie Gagliordi (CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 高森郁哉 (ガリレオ)

2018-07-11 11:12

 Googleは米国時間7月10日、多様な機械学習技術を活用する新たなマーケティングツール一式の詳細を明らかにした。全体として、このツールの狙いは、マーケターがより効果的で最適化された広告を作成できるよう支援することにあるが、一部の主要製品にはAmazon.comへの対抗姿勢を示す要素もある。

 Googleによる新サービスの1つは「ローカルキャンペーン」だ。このツールセットは機械学習を利用し、各種のGoogleプラットフォームにまたがって広告枠を最適化することにより、実店舗への来店を促進するよう支援する。

 事業者が位置情報と広告を提供すると、Googleはさまざまな掲載先で「より多くの顧客を店舗に呼び込む」ために自動的に広告を最適化する。Googleによると、ローカルキャンペーンは、サインインして自身の位置情報履歴をオンにしたGoogleユーザーから匿名で収集したデータを使用して、来店情報をレポートするという。

 Googleによると、人々は依然として買い物の大半を実店舗で行っているという。近くの店舗に関するモバイル検索はここ2年で3倍増加しており、「買い物客の80%近くはすぐにほしいものがあれば実店舗に足を運ぶ」としている。

 ローカルキャンペーンは、地域の小売実店舗に代わってAmazonに直接対抗する動きのように見受けられる。広告やマーケティングキャンペーンの最適化に注力して来店を促進する取り組みは、実質的にAmazonを除くすべての店舗を支援することになる。

 Amazonは5月、Googleの「ショッピング」広告から商品リスト広告(PLA)枠を購入することをやめ、デジタル広告市場への攻勢を視野に入れていることを示唆した。Googleは今回、Amazonと競合する地域の店舗に賭ける取り組みをさらに強化しようとしている。

 またGoogleは、機械学習を利用した新たな広告ツールの機能として、「レスポンシブ検索広告」をリリースすると発表した。これは、「クリエイティブ資産をリアルタイムでミックスし、マッチングさせ、最適化することで、検索クエリごとに最高のパフォーマンスを発揮する広告を表示する」機械学習の広告フォーマットを利用する。

 同様に、「スマートショッピング」キャンペーンでも機械学習を利用し、特定の基準や目的に基づいてマーケティング活動を最適化する。また、すでにベータ段階にあるYouTube向け「ブランドリフトの最大化」は、入札を自動調整して広告のパフォーマンスを最適化する機能だ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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