Googleの「Grab and Go」プログラムを導入すれば、従業員の使用しているデバイスが故障した際に、同プログラムのステーションから「Chromebook」を借りてくるだけで作業を続けられるようになる。
提供:Google
Googleが米国時間7月17日に同社ブログで発表したこのプログラムを活用することで、企業の従業員は24時間365日いつでもフル充電されたChromebookを代替機として使えるようになる結果、時間の節約とともに生産性の向上を実現できるという。
この投稿には、同プログラムにより社内の特定箇所に設置されたセルフサービス型のステーションに一括収納されているChromebookを、必要に応じて借りたり、返したりできるようになると記されている。その結果、従業員の使用するデバイスに問題が発生した場合でも、作業の中断を最低限に抑えられるようになるという。
従業員のデバイスが正常に動作しない場合、負の影響はデバイスの交換コストにとどまらないと同投稿は続けている。従業員の作業時間はデバイスのトラブルシューティングに費やされ、実際の仕事が進まなくなるためだ。さらに、ITチームも正常に動作しないデバイスの修理や交換に時間を割くことになるはずだ。実際のところIHS Markitの調査によると、大企業におけるIT製品の障害に起因する損害額は年間6000万ドル(約67億円)に達しているという。
そこでGrab and Goの出番がやってくる。同プログラムにより、従業員はすぐさま、新たなデバイスから自らのアカウントにログインできるようになる。作業はクラウド上に保存されているため、従業員は何事もなかったかのようにすぐに作業を再開できると同投稿では説明されている。
さらに、企業の管理ポリシーは「Google Admin Console」を通じて各Chromebookに即座に適用されるという。Admin Consoleによって、従業員がセキュアなデバイスを使用し、作業を継続するために必要なすべての情報にアクセスできることが保証される結果、ITチームの運用も容易になる。なお、従業員は「Chrome Sync」の使用により、ウェブの閲覧履歴や、個人の設定、パスワード、拡張機能、ブックマークをすべて、代替機に持ち込むことが可能だ。
従業員がGrab and GoのChromebookにサインインすると、該当デバイスの返却方法や、貸与期間の延長方法を記した電子メールが送付されてくる。同投稿によると、「Chrome OS」は自動的に各ユーザーのプロファイルを暗号化するようになっているため、あるユーザーによって返却されたデバイスを異なるユーザーに貸し出す際に再起動したり、設定作業をやり直したりする必要はないという。
Googleは、Grab and Goを既に複数の自社オフィスに導入しており、1年間で3万人以上のユニークユーザーによる10万台の貸与という実績を残しているという。また、同プログラムは迅速かつ容易に利用できるため、現場の作業員や、シフト勤務に就いている作業員、遠隔地で働く作業員に向いているとも同投稿には記されている。
Grab and Goのアーリーアクセスプログラムに関心のある企業は、ウェブサイトから登録することができる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。