Cisco Systemsは米国時間8月2日、セキュリティおよび認証関連のクラウドサービスを手がけるDuo Securityを23億5000万ドルで買収する計画を発表した。買収により、Ciscoはユニファイドアクセスおよび多要素認証関連の市場で足場を固める意向だ。
Ciscoによると、この買収によって同社のアプリケーションポートフォリオや顧客のネットワーク機器全体を通じた認証サービスが実現できるという。また、企業における多要素認証の普及をさらに推し進められる可能性もある。実際のところ、多要素認証に対する従業員の抵抗があるとする企業は63%にのぼっている。
セキュリティはCiscoが力を入れている分野の1つだ。同社は既にオンプレミスのネットワークアクセス制御製品やセキュリティポリシー管理ツール、エンドポイントの分析製品などを提供している。DuoはCiscoのセキュリティ製品のラインアップにSaaSコンポーネントをもたらすことになる。Ciscoはクラウドアプリのポートフォリオを強化しており、Duoの買収は37億ドルを投じたAppDynamicsの買収以来、最大規模だ。
Ciscoはこれまでにも、セキュリティ分野においてCloudLockやOpenDNS、Neohapsis、Sourcefireを買収している。
Ciscoの最高経営責任者(CEO)Chuck Robbins氏は5月、同社の2018会計年度第3四半期決算発表時の電話会議において、セキュリティは「われわれが行っていることすべての土台」だと述べたうえで、以下のように続けた。
われわれのアーキテクチャは、ネットワークからエンドポイントに至るまで、またクラウドに至るまでの極めて効果の高いセキュリティを実現する。ネットワークとセキュリティを大規模に融合する、比類のない能力により、われわれは競争上の大きな優位性を手にしている。エンタープライズセキュリティ分野で最大の顧客ベースを有しているという事実こそが、われわれの戦略の有効性を示している。同四半期において見せた強さは、われわれの統合アーキテクチャと、ベストオブブリードの製品群を組み合わせた結果だ。
買収はCiscoの2019会計年度第1四半期に終了する予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。