ブロックチェーンを企業が導入することに関する懐疑的な意見や混乱は多い。同時に、ブロックチェーンの開発や実装のスキルを持つ人材の需要と雇用は、他のカテゴリの仕事よりも高い増加率を示しているとLinkedInのアナリストは述べている。
LinkedInは米国時間12月13日、米国で特に需要が増えている職種について報告書を発表した。この5年で急成長中の職種のリストが含まれており、ここでブロックチェーンのスキルへの需要が急拡大していることがわかった。ブロックチェーンと並び、人工知能(AI)の専門性への需要も拡大している。
ブロックチェーン(分散台帳技術)とAIは、あらゆるビジネスプロセスを著しく効率化してくれるものだ。一方で、企業はこれらの最新技術を実装しただけでは効率化できない。活用するには進歩的に考える必要がある。企業活動全てにおいて顧客を優先させるための、革新的な方法を見い出して実行しなければならない。
そのため、ブロックチェーンとAIのスキルの需要増は技術的なものではないと、LinkedInのチーフエコノミスト、Guy Berger氏は指摘する。生産的な方法でブロックチェーンとAIを導入するには、同じくらいヒューマンスキルが重要になるという。「基礎的な業務が増えている。AIが台頭しているかもしれないが、人間の力を置き換えるものではない。事務補助、保険のスタッフ、営業担当など基礎的な職種もリストに入った」とBerger氏は述べている。
LinkedInが発表したスキルギャップのあるスキルのリストには、口頭でのコミュニケーション、リーダーシップ、時間管理などのソフトスキルが含まれている。
急成長中の職種トップ5と求められるスキルは以下の通り。
- ブロックチェーン開発者(2014年から33倍増):Solidity(プログラミング言語)、ブロックチェーン、イーサリアム、仮想通貨、「Node.js」
- 機械学習エンジニア(同12倍):深層学習、機械学習、「Tensorflow」、「Apache Spark」、自然言語処理
- アプリケーションセールスエグゼクティブ(同8倍):SaaS、クラウドアプリケーション、人材管理、ERP、ソリューション販売
- 機械学習スペシャリスト(同6倍):機械学習、深層学習、Tensorflow、Python、AI
- プロフェッショナル医療担当者(同6倍):医薬販売、販売効果、製品ローンチ、医療機器、消化器病学
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。