2025年を見据えた国内ソフトウェア産業の活躍に期待--CSAJ会長

大河原克行 2019年01月17日 06時00分

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 一般社団法人コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)は1月16日、東京・虎ノ門のホテルオークラ東京で2019年の新年賀詞交歓会を開催した。協会会員企業などの業界関係者や政府関係者など約600人が参加した。

CSAJ会長の荻原紀男氏
CSAJ会長の荻原紀男氏

 あいさつに立ったCSAJ会長の荻原紀男氏は、「CSAJは、IT業界でナンバーワンとなる633社の会員数を誇る団体となった。発信力を持ったIT業界の団体にしていきたい」と切り出し、「今年は改元、消費税増税があり、私たちの業界は忙しくなる。時間が足りないのではないかという指摘もあるが、力を結集して間に合わせる」と述べた。

 荻原氏は、この30年で仕事の生産性が10倍以上になったとし、「これから先も生産性が伸びるだろう。日常の仕事の中で、ロボットやAI(人工知能)に任せられる部分は任せて、人間は仕事から解放され、頭を使って考える時間を作らなくてはならない」とコメント。具体的に「隣の人や近くの人のこと、隣の部署、そして、社会のことを考える時間を持つことにつながる。そうしなくては、仕事を処理するだけで人生が終わってしまう。これからはAIやロボットを利用するなかで、人は横を俯瞰(ふかん)する能力をつけて、横と連携をする社会を作っていく必要がある」と語った。

外務大臣の河野太郎氏
外務大臣の河野太郎氏

 来賓として登壇した外務大臣の河野太郎氏は、「ロシアでは、盗聴を防ぐ『金魚鉢』と呼ばれる部屋の中で議論をし、資料を作り、準備をした」と、先頃のロシア訪問における日ロ交渉でのエピソードを披露した。

 加えて、「どの国際会議でもICT(情報通信技術)のセキュリティが話題にならないことはない。今後はさまざまな面からセキュリティを考えて行かなくてはならない。実際、軍事面ではAIを搭載したロボットが戦場の最前線に出て、ぶっ放して帰ってくる『LAWS』と呼ばれる兵器をどうするのかといったことが議論になっている。これにはさまざまな国が投資をしており、今から実効性のある取り決めができるのかどうかを含めて考えて行かなくてはならない」とした。そして、「さまざまな分野で人材が育たない、人材が足りないという話を聞く。そのままにしていては、日本は遅れをとってしまう。日本の中で人材をどう育てるのか、日本はどうやっていくのかという点について、みなさんの知恵を借りながら、国際的に、日本が最先端を走ることを目指したい」と述べた。

IT担当大臣(科学技術、クールジャパン、知的財産、宇宙政策)の平井卓也氏
IT担当大臣(科学技術、クールジャパン、知的財産、宇宙政策)の平井卓也氏

 同じく来賓としてあいさつしたIT担当大臣(科学技術、クールジャパン、知的財産、宇宙政策)の平井卓也氏は、「30年前に米国で富士フイルムの飛行船を飛ばす仕事をしていた。今、富士フイルムはフィルムの会社ではなく、化粧品やバイオでがんばっている。30年経つと企業の中身はガラッと変わっていくことになる。これから仕事の中身が変わっていくのはIT業界だろう。デジタル化とグローバル化は止めようがない。仕事の生産性を上げるには、全てがデジタル、全てがクラウドになる。それらを活用した新たなビジネスモデルをみなさんに作ってもらいたい」とコメントした。

 またデータビジネスにも言及。「最近はデータドリブンの世界が訪れている。日本にはたくさんのデータがあるが、使えるデータが少ない。AIは、正しいデータを入れないと正しい答えが導き出せない。AIの社会実装における原則は、日本がリードして作る考えであり、今年夏までには取りまとめて、G20で発表し合意するところまで合意しておきたい。人間中心のAIは壊れやすい。世の中が変わる中で、日本ならではの存在感を出したい」と表明した。

 さらに、「デジタル化を社会に実装したときに、何が起こるかを予想しながら、政策や新たな企業を応援したい。次の時代を引き寄せられる技術を育てていく。みなさんにぜひお願いしたいのは、社会課題の先進国である日本において、それらの課題を解決することが重要であり、それに取り組んでほしいという点だ」とし、「特に高齢化の問題は大きな課題。50歳以上の人口が半分を占める国は、これまでに地球上に存在したことがない。そうした国がこれから生産性を上げて生きていけるかどうかを各国が注視している。これはみなさんの仕事としてなんとかカバーしてもらいたい。この成果が、日本が課題先進国として、世界に貢献できるチャンスにもなる。日本の動向を注視している国は約30カ国に上る。日本は実証実験の場だと見られている。新たな時代を迎えるが、いよいよみなさんの出番。率先してやってもらえればありがたい」と期待を寄せた。

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