今週スイスのダボスで開催中の世界経済フォーラムで、GoogleとSAPが新しいコンテストを発表した。その狙いは、持続可能な消費と生産を促進し、実行可能で収益を生み出すビジネスプランを持つ起業家を見つけることだ。SAPとGoogleはいずれも自社の事業で持続可能性を重視している。「Circular Economy 2030」と呼ばれるこのコンテストによって、両社は、ほかの企業がGoogleやSAPのツールを使用して持続可能なビジネスモデルを独自に開発できることを示したい考えだ。
2017年からクラウド技術で提携しているGoogleとSAPは「共通のビジョン」を持っていると、Google Cloudの最高マーケティング責任者(CMO)であるAlison Wagonfeld氏は米ZDNetに語った。
このコンテストは、「循環経済」の概念を前提としている。審査員が求めるのは、Google CloudとSAPの両方のテクノロジを使用して計画を大規模に展開するアイデアだ。
コンテストの目的には、国連が採択した「持続可能な開発のための2030アジェンダ」のうち、「目標12. 持続可能な生産消費形態を確保する」に該当する具体的な目標を支援することも含まれる。Wagonfeld氏によると、同氏とSAPのCMOを務めるAlicia Tillman氏は2018年、「最新の技術、特に人工知能(AI)の恩恵を受けられる(国連の)持続可能な開発目標は何か」というテーマで議論を開始したという。
Circular Economy 2030への応募を審査するため、Googleは国連環境計画(UNEP)やEllen MacArthur Foundation、世界自然保護基金(WWF)、Global Partnership for Sustainable Development Data(持続可能な開発データのためのグローバルパートナーシップ)など、循環経済と持続可能な開発の専門組織と連携している。これらの組織は、対面でのハッカソンに参加する5人の最終候補者を選出する。優勝者には、20万ドル(約2190万円)相当の賞品が授与され、1対1のメンターシップや「Google Cloud for Startups Bootcamp」に参加する機会が与えられる。残りの4人の最終候補者には、それぞれ4万5000ドル(約490万円)相当の賞品が授与され、1対1のメンターシップが提供される。
米国時間3月17日まで、世界中の社会起業家からの提案を受け付けている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。