Salesforceが、Datoramaのプラットフォームと新たに統合し、「Marketing Cloud」のアナリティクスを強化することを発表した。Datoramaは同社が約6カ月前に買収したマーケティングインテリジェンス企業だ。Datoramaを使用しているマーケター向けの新しい「アクティベーション」ツールと開発者ツールについても発表した。
提供:Datorama's Activation Center
Datoramaの製品マーケティング担当ディレクターのJay Wilder氏は米ZDNetに対し、「真の狙いは、買収後もマーケティングクラウド分野の技術革新と勢いを示し続けることにある」と述べた。
同氏によると、これらの機能強化により、「マーケターはROIや投資、アクティビティの現状に対する理解を深められるようになる」という。
まず、Salesforceは新しい「コネクタ」の提供を開始し、マーケターが「Salesforce Marketing Cloud」からDatoramaにワンクリックでデータをインポートできるようにする。新しい統合機能には、「Marketing Cloud Social Studio」コネクタや「Marketing Cloud Email Studio」コネクタ、「Mobile Studio」コネクタが含まれる。
Wilder氏は、「これらのデータソースすべてを連携できるフレキシビリティがあることはマーケターにとって理想的だ」と述べ、Datoramaの顧客が、電子メールのキャンペーンやモバイルのデータ、ソーシャルのデータ、広告、セールス、さらには天気情報のような関連データなどのデータをすべて1カ所で管理できるようになるとした。
Salesforce Marketing Cloudの最高戦略責任者でシニアバイスプレジデントのJon Suarez-Davis氏によると、これらのコネクタを利用できるようになるSalesforceの顧客とDatoramaの顧客には「広範に重複」している部分があるという。 Datoramaは広告代理店の大規模な顧客ベースを有しており、Salesforceを顧客に持つ代理店も多数含まれる。
またDatoramaは、自社のマーケティング組織と連携する手段を模索しているITプロフェッショナルや開発者向けに、新しい「Developer Portal」(開発者ポータル)の提供を開始する。このポータルを使用すれば、開発者はカスタムデータの統合を実現できる。
例えば、広告代理店はDeveloper Portal内でPlatform APIを使って、新しいクライアントを設定するための標準的なワークフローを作成できるとWilder氏は説明した。これにより、そのクライアントに関して必要な特定のメトリックやデータストリームをすべて取得できる。Portalはカスタム視覚化オプションもマーケターに提供する。
さらに、Datoramaは「Activation Center」も追加する。これを利用することで、マーケターはデータのリアルタイムの分析に基づいて行動を起こしたり、通知を送信したりすることができる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。