「Adobe Reader」に影響する脆弱性が報告された。攻撃されるとハッシュ化されたパスワード値が盗まれる恐れがあるという。この脆弱性はもともと、米国時間1月26日にAlex Inführ氏が、PoCコードとともに公開していた。
この脆弱性は、「CVE-2018-4993」との類似点が指摘されている。CVE-2018-4993は「BadPDF」とされるもので、2018年に対応済みだ。
0patchによると、Adobe Reader DCに存在する脆弱性によって、ドキュメントが開かれるとすぐにPDFファイルが自動的に脅威アクターのサーバにSMBリクエストを送ることが可能になるという。
これにより、リモートにいる攻撃者はSMBリクエストに含まれるユーザーのNTLMハッシュを盗むことが可能になる。「Phone Home」を利用することで、攻撃者はドキュメントが開かれた時に気づくことができるとともに、これらのハッシュ化されたパスワードの値を盗むことができる。
0patchのセキュリティ研究者によるとこの脆弱性は、CVE-2018-4993と「機能上は同じ」だが、場所が異なるという。
0patchによると、Adobe Reader DCの最新版であるバージョン2019.010.20069が影響を受けるほか、古いバージョンも同様に影響を受ける可能性があるという。
0patchによると、0patchがマイクロパッチを公開した翌日に、AdobeがAdobe Reader DCの新バージョンを公開している。0patchは、この問題が修正されたかどうかを確認できていないが、「CVE-2019-7089」が割り当てられたと述べ、Adobeのセキュリティアップデートの情報を示している。
Adobeは12日、AcrobatとReaderのセキュリティアップデートを公開し、多数の脆弱性を修正している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。