ITインフラストラクチャは物理サーバから仮想サーバへ、そして、仮想サーバを標準とする物理環境の統合化を経て、クラウドベースへの移行が本格的な段階に突入している。Dockerなどコンテナによるサーバレスアーキテクチャの採用も、オンラインビジネス主体の企業だけではなく、多くのエンタープライズにおいて検討の対象となり始めた。
コンテナは、当初においてはDevOpsなどを用いた新しいサービスの高速開発・リリースを実現するテクノロジとして注目されたが、昨今では業界を問わず世界的に広がるデジタルトランスフォーメーションの潮流を背景に、クラウド時代のワークロードに欠かせないデファクトスタンダードの地位を獲得した。コンテナの普及に伴い、生じた運用管理の課題を解決するためのKubernetesもまた、急速な進化を遂げている。
もはやコンテナは、一部の先進的な企業あるいはクラウドネイティブな新しいワークロードのためだけのテクノロジではない。オンプレミスで長らく稼働し続けてきたレガシーシステムのクラウド化も待ったなしであり、2000年代半ばに始まったITインフラの仮想化は最終ステージに来た。そこで、企業がコンテナベースのITインフラを導入していく際に理解しておくべき“基本”をお届けする。
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