さて、このように断捨離をするための土台が整ったところで、実際にファイル整理を進めるテクニックを3つ、ご紹介します。
まず一つ目はファイルの命名規則です。ファイルやフォルダ名の先頭に「2019-04」などの年月を付与すると日付順に並んで便利です。日付をつけておけば、いつ頃編集していたファイルであるかを確認するためにも有用です。
会社などチームで利用する場合にも命名規則をある程度統一しておくと良いでしょう。年号を和暦にするのか、西暦にするのか、あるいは区切り文字は何にするかなど既存のファイルでどのパターンが多いか検討の上統一していくと良いでしょう。特に決まった書式がない場合には、「2019-04-14」のように西暦、月日は2桁、区切り文字は-(ハイフン)がお勧めです。
二つ目は、カテゴリ分けです。カテゴリ分けで参考になるのは図書館や書店における本の分類、百貨店や雑貨店などお店のレイアウトです。図書館では、文学、歴史などカテゴリごとに書籍が管理されています。雑誌や新聞については日付順に整理されていることが多いでしょう。書店や雑貨店などでは売れ筋の商品が手に取りやすいよう工夫されています。これらを参考に、参考資料やプロジェクト成果物といったファイルについてはカテゴリ分けします。
議事録やレポートといった日々作成するものについては、日付順にファイル名やフォルダ名をつけて整理すると良いでしょう。現在編集中の書類や、よく利用するファイルについては手の届きやすいフォルダにまとめておく方法もあります。
三つ目は、一度にやりすぎないことです。整理整頓を始めると、とことん全てのファイルが整理されるまでやりたくなってしまいますが、一気に進めてしまうと何がどこにあったかわからなくなるので、今日作ったファイル、今週のファイル、など1日の終わりや週の終わりなどのタイミングで少しずつ整理整頓すると良いでしょう。
これらのテクニックはDropboxを利用していなくても実践できるものです。ただし、Dropboxに一度保管しておくと、断捨離しすぎて見当たらなくなってしまったファイルも履歴を確認することで復元でき、安心して思い切った断捨離ができます。つまり、やり直しがきくことを前提として思い切った断捨離を進めることができる点がDropboxの良いところなのです。一度Dropboxに移動させると、ファイル容量を気にせずに整理整頓を進めることができます。
以上お伝えしたように、Dropboxでファイルを保管するメリットは、バックアップや復元の手間が省けることに加えて、ファイルの断捨離を進めやすくなることです。結果的には、ファイルを探す時間など日常何気なくとられていた時間を削減することができます。
次回はチームで利用するストレージとデータ管理についてご紹介します。
(第3回は5月上旬にて掲載予定)
- 岡崎 隆之
- Dropbox Japan テクニカルアーキテクト
- サン・マイクロシステムズ、ACCESS、グリーを経てエンタープライズ分野からコンシューマー分野に渡る様々な分野でのエンジニアリングに従事。開発生産性や、チーム間の共同作業について様々な施策を実施し生産性向上に貢献。2015年からDropboxカスタマーサクセスチームに所属し、お客様の生産性向上に貢献している。