問われる“従業員体験”--「未来の仕事」に備えるには職場の育成が重要

永長純 小林伸睦 (シトリックス・システムズ・ジャパン)

2019-05-30 07:00

 「未来の仕事」に備えることは可能でしょうか? それほど昔ではない時代、仕事とはどちらかと言えば決まり切ったものでした。オフィスや店舗、学術機関のいずれであれ、仕事の内容はほぼ固定されていました。

 しかしファクスや電話会議、メールなど、その時々に主流となったテクノロジーにより、仕事はゆっくりと、ただし着実に変わってきました。とはいえ、人々が日々の仕事が従来から大きく変わったと感じることはありませんでした。今やこのような感覚は、過去のものとなってしまうかもしれません。

 Forbesの記事に紹介された専門家らの予想によれば、今後20年間で仕事は私たちが知っている姿から大きく変化します。職場におけるこの大きな変化は、人口動態の推移、グローバル化、モバイルコンピューティング、機械学習、自動化などの大きな動きによって加速されます。「未来の仕事」についてはさまざまな疑問が浮かびますが、「果たして“未来の仕事”に備えることは可能か?」という点がもっと大きな懸念事項かと思います。

未来の仕事に備える:職場を育成する

 2013年に2人の研究者が、コンピューターの進歩による仕事への影響の程度を調査(PDF)しました。この調査では700を超える職業が、主にルーチン的な仕事を中心として特に影響を受けやすいと推定されています。

 しかしMcKinseyの最近の調査では、世界中で最大8億人分の職が自動化によって消失する可能性があるが、完全に自動化される職は現在の5%に留まるとされています。またGartnerは2020年までに人工知能によって作り出される職の数は、それによって失われる職の数を上回ると予想しています。企業は従業員を再教育し、イノベーションを活用し、また未来の仕事に必要なスキル育成に注力しなければなりません。

 未来の仕事には、以下の項目を中心としたスキルを持つ従業員が求められます。

  • クリエイティブなインテリジェンス
  • ソーシャルなインテリジェンス
  • 情緒面でのインテリジェンス
  • 人工知能

 従業員としての人に対する需要はなくなりませんが、必要とされるスキルの種類は変化し続けます。企業が仕事にふさわしい従業員を確保し続けるためには、従業員に新たなスキルを身につけさせる、あるいは自動化できないスキルを持つ従業員を新たに雇用する必要があります。

“従業員体験”への投資が鍵

 Forbesによれば、コミュニケーション手段、職場の国際的な多様化、自動化と機械学習を含むさまざまな要因により職場の変化が加速しています。従業員には従来よりもさらに多くの生産性や効率の改善ツールが用意されていますが、企業の多くは依然として未来の仕事が持つ可能性を解き放つ必要な、テクノロジーと生産性との間における適切なバランスを見出せないでいます。

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