荏原製作所がキリバ・ジャパンのSaaS型グローバル財務管理システム「Kyriba Enterprise」を導入した。キリバ・ジャパンが6月13日に発表した。グループ全体の保有資金について、本社の財務部門はこれまで50%程度しか把握できていなかったが、システム導入後は約80%まで向上した。資金の可視化によって、資金効率の向上やリスクの低減につなげている。
大手産業機械メーカーである荏原製作所の財務部門では、成長投資や財務規律の維持など、幅広い領域にわたる取り組みを実施。その中で、全社の資金管理体制の強化を重要なミッションに掲げ、海外子会社の財務情報の可視化が課題となっていた。従来は四半期ごとに子会社から送られてくる財務諸表をもとに把握していたが、通貨別や国/地域別の分析が困難で、改善の必要性があった。
Kyriba Enterpriseを導入した主な理由としては、スピーディーな導入と新興国への展開が可能である点、サポート体制が手厚く、グローバルでの導入実績が豊富である点、クラウド型のために運用保守に費用や手間がかからない点を挙げる。
今後は、資金可視化の利点を生かし、プーリングを見据えた口座の統廃合や、資金効率の最大化を目指すとしている。