伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は6月13日、人工知能(AI)を活用したパブリッククラウドのコスト最適化サービス「Spotinst」の取り扱い開始を発表した。同日から販売する。
2015年にイスラエルにて事業を開始、現在は米国サンフランシスコを拠点とするSpotinstは、社名にもなっているパブリッククラウドで使用されていない“遊休リソース”を安価で提供するSaaS型のクラウドマネジメントサービスを提供している。
Amazon Web Services(AWS)の「Amazon EC2 スポットインスタンス」、Google Cloud Platform(GCP)の「プリエンプティブVM」、Microsoft Azureの「LowプライオリティVM」など、未使用のコンピュートリソースを安価に提供するサービスを独自のアルゴリズムで分析、予測するという。
いずれも利用状況によってインスタンスが停止される可能性があるサービスだが、利用停止となる15~20分前に別の最適なインスタンスへリプレイス。利用を中断せず、安定したクラウド利用ができるという。
仮想マシン(VM)のスポットサービスは、入札方式で遊休リソースを提供する。需給に応じて価格が変動して、入札額を販売価格が上回ると利用が停止される。安価だが、安定稼働が求められるワークロードには向いていないと指摘されている。
コスト削減に応じた変動制を採用するため利用料金は問い合わせが必要だが、CTCの今までのノウハウを生かし、事前に削減可能額が算出できるという。ハイブリッドやマルチクラウドユーザーを中心に、3年間で300社の導入を目指すとしている。
今後、IBM Cloud、Alibaba Cloudへも対応していく。