Adobe Systemsは米国時間7月9日、月例セキュリティアップデートを公開した。今回は「Adobe Dreamweaver」「Adobe Experience Manager」「Adobe Bridge CC」の脆弱性に対処している。
これらの脆弱性には、緊急度が「クリティカル」(Critical)と分類されているものは含まれていない。
同社は、Experience Manager向けのセキュリティアドバイザリーで、緊急度が「重要」(Important)に分類される2件の脆弱性と、「中度」(Moderate)に分類される1件の脆弱性に対処するアップデートの適用を推奨している。
この脆弱性の影響を受けるExperience Managerは、すべてのプラットフォーム向けのバージョン6.0~6.4となっている。
1つ目の脆弱性(「CVE-2019-7953」)はクロスサイトリクエストフォージェリ、2つ目(「CVE-2019-7954」)はストアドクロスサイトスクリプティング、3つ目(「CVE-2019-7955」)は反射型クロスサイトスクリプティングにまつわるセキュリティ上の問題だ。
これらはいずれも、悪用されれば機密データの漏えいにつながる可能性がある。
またAdobeは、Dreamweaverの「Windows」用ダイレクトダウンロードインストーラーのバージョン19.0以前に存在している、緊急度が「重要」の脆弱性に対処するパッチもリリースした。
特権昇格にまつわるこの脆弱性(「CVE-2019-7956」)は、安全でないライブラリーのローディングに関する問題であり、DLLハイジャック攻撃に用いられる可能性がある。
さらに同社はもう1件、Bridge CCのバージョン9.0.2以前に存在している、緊急度が「重要」の脆弱性(「CVE-2019-7963」)に対処している。この脆弱性はWindows版と「macOS」版の双方に存在しており、悪用された場合には領域外での読み込み(OOB read)による情報の漏えいにつながる可能性がある。
ユーザーは、これら脆弱性による攻撃の危険から身を守るために、自動アップデートを有効にし、ソフトウェアを最新状態にしておくことが推奨されている。
Adobeは今月のセキュリティアップデートに関して、Trend MicroのZero Day Initiativeと、Lorenzo Pirondini氏、Honc(章哲瑜)氏に謝意を表している。
6月のアップデートでは、「Adobe Flash Player」と「Adobe ColdFusion」「Adobe Campaign Classic」に存在している、任意のコードの実行を引き起こす可能性がある脆弱性などが修正されている。その内訳は、Flash Playerの解放後の使用に関するものが1件、ColdFusionが3件、Campaign Classicが7件となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。