経産省、企業のデジタル変革を評価する指標を公開

ZDNET Japan Staff

2019-08-01 11:38

 経済産業省は7月31日、日本企業のデジタル経営改革の推進を目的とする「『DX推進指標』とそのガイダンス」を公開した。企業はデジタル変革の取り組み状況を自己診断できるという。

 「DX推進指標」は、同省が2018年9月に公表した「DXレポート~ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開~」を踏まえたもの。公開前に約30社が試行版を利用し、その成果なども踏まえて作成された。企業が簡易な自己診断を行い、経営層や事業部門、デジタル部門、IT部門などがデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みにおける現状や課題に対する認識を共有して、次の行動につながる気付きの機会を提供するものと位置付けている。

 指標は、「DX推進のための経営のあり方および仕組みに関する指標(DX推進の枠組み:定性指標、DX推進の取組状況:定量指標)」と、「DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築に関する指標(ITシステム構築の枠組み:定性指標、ITシステム構築の取組状況:定量指標)」の2つで構成される。定性指標は35項目あり、日本企業が直面している課題や解決で押さえるべき事項を選定したという。

DX推進指標の項目(出典:経済産業省) DX推進指標の項目(出典:経済産業省)
※クリックすると拡大画像が見られます

 さらに、DX推進指標の結果を踏まえて企業の取締役会がコーポレートガバナンスなどに基づく議論を行うための「DX推進における取締役会の実効性評価項目」も併せて公開した。

 また同省では、自己診断した企業に評価結果のデータを“中立組織”に提供してもらうことで、他の利用企業が客観的に状況を把握できるようにするためのベンチマークも作成する予定。“中立組織”は9月頃に同省が選定するとしており、当面の提出先は同省商務情報政策局 情報産業課DX担当になる。提供企業の診断結果や個人情報は外部公開しないとしている。

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