「Microsoft 365」向け知識管理サービス「Project Cortex」発表

Mary Jo Foley (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部

2019-11-05 13:38

 Microsoftは数年前、「SharePoint」にナレッジマネジメント(知識管理)機能(開発コード名:「Infopedia」)を搭載すると発表した。同機能が日の目を見ることはなかったものの、同社は専門家の知識を活用するというビジョンをあきらめたわけではなかった。同社は米国時間11月4日からフロリダ州オーランドで開催中の「Microsoft Ignite 2019」カンファレンスで、「Microsoft 365」の新たなサービスという形態でのナレッジマネジメントサービスのプレビュー版を発表した。

 「Project Cortex」というコード名がつけられたこの新たなナレッジマネジメントサービスは、「Microsoft 365」のクラウドサービスとして、同社が2017年に「Microsoft Teams」を発表して以来の大々的なものだ。この新サービスは、SharePoint上からアクセスできるビジネスコンテンツの整理を支援するとともに、そういったコンテンツをプロアクティブなかたちでユーザーに提供することを目的としている。

 同社によると、顧客はProject Cortexを利用することで、自らの持つコンテンツを「対話的な知識リポジトリー」に変換できるようになるという。Project Cortexにより、さまざまな形態のコンテンツを知的に取り込み、ドキュメントや連絡先を分析できるようになるとともに、特定分野に詳しい専門家の手によって会話やミーティング、動画からの情報を含む半構造的コンテンツの理解方法をシステムに教え込めるようになる。

 Project Cortexは、新たなトピック(話題)のページと、Wikiのように機能することを目的としたナレッジセンターを作成、更新する。ユーザーは、「Outlook」やTeams、Officeからトピックカードを利用できるようになる。なおCortexは、画像/テキスト認識やフォーム処理、機械の教育(「LUIS」サービスを利用)向けのMicrosoftの認知サービスを利用している。

Microsoft 365の人物カード
Microsoft 365の人物カード
提供:Microsoft

 Project Cortexの中心にはMicrosoft 365を通じたタグ付けを可能にする、最新の「Managed Metadata Service」が位置している。またCortexは、「Windows File Share」や「ServiceNow」「SQL Database」などで既に利用可能になっている新しい「Microsoft Search」コネクターを用いてサードパーティーのリポジトリーに接続することもできる。

 Microsoftは2017年に、「Microsoft Graph」のプログラミングインターフェースを利用した、パーソナライズされた人物検索機能をSharePoint上で活用し、(当初はInfopediaポータル向けに計画され、最終的に開発が断念された)ナレッジマネジメント機能を実現すると発表していた。同社は当時、「Yammer」やTeams、「Microsoft Planner」からより多くの情報を取り込むことで、サイトやファイル、人物のリストとして集積していくと述べていた。同社のビジョンは、ユーザーがOfficeの検索ボックスをクリックした際、Office 365のプロファイル内に格納されている情報に基づいて、関連する情報を提供できそうな人物についてのリコメンデーションが表示されるようにするというものだった。

 このビジョンは最終的にProject Cortexとして結実したように見受けられる。Microsoftによると、同サービスは数十を超える顧客によるプライベートプレビューが実施されていた。Microsoftは「Project Cortex Resource Center」を通じ、新たな顧客を限定数ながら招き入れようとしている。

 MicrosoftはIgnite 2019で、非構造化ドキュメントから実体や関連を抽出し、プライベートな「知識ストア」へと変換する手段としてのナレッジマイニングをテーマにしたセッションを複数用意している。そして、これを実現する鍵は「Azure Cognitive Search」となっている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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