日本ヒューレット・パッカード(HPE)は11月26日、エッジサーバー「HPE Edgeline EL8000 Converged Edge System」を発表した。EL8000は、「HPE Edgeline Converged Edge System」シリーズの最上位機種であり、第5世代移動通信システム(5G)時代に要求される大容量データ処理、レスポンス、安全性を満たすと同社は述べている。
EL8000は、5Gでのエッジに適していると説明。加えて、欧州電気通信標準化機構(ETSI)が標準化を進めている、モバイル通信網にエッジコンピューティングを実装する仕組みである「Multi-access Edge Computing(MEC)」のネットワーク機能仮想化(NFV)基盤に適しており、IoT、AI、動画解析といった大容量データをエッジにて低遅延で処理するといったニーズにも対応が可能だという。
同システムは、「HPE ProLiant e910 1U Server Blade」「HPE ProLiant e910 2U Server Blade」「HPE Edgeline EL8000 5U Front Cabling Chassis」で構成される。
ProLiant e910 1U Server Bladeは1Uのブレードサーバーで、8〜24コアの「Intel Xeon SP」×1を装備し、メモリー最大768GBとソリッドステートドライブ(SSD)最大19TBの搭載が可能。PCIeスロット(HHHL×1)を備えている。

北本貴宏氏
同サーバーに搭載されているCPUについて、HPEのハイブリッドIT事業統括ハイブリッド製品統括本部でEdgelineカテゴリマネージャーを務める北本貴宏氏は、「今まで、エッジコンピューティングをやるときは、低消費電力でコア数の少ないCPUが使われていた」と述べ、ProLiant e910 1U Server Bladeでは「データセンターで通常使われているCPUを搭載している」ため、「データセンターで実施されていたことがそのまま動かせる」ことをアピールしている。
ProLiant e910 2U Server Bladeは2Uのブレードサーバーで、8〜24コアIntel Xeon SP×1を装備し、メモリー最大768GBとSSD最大19TBの搭載が可能。PCIeスロット(FHFL×2、HHHL×2)を備えている。同サーバーについて、北本氏は、「拡張性を持たせた」と述べ、その用途を考えた場合に「GPUやネットワークの拡張が非常に重要なポイント」と説明する。
筐体である5U Front Cabling Chassisは省スペース設計となっており、奥行きが43.2cm、高さは21.2cmで5Uのサイズ。幅は22.1cmで19インチラック幅の半分であることから「顧客側で19インチラックを用意していれば、横に2台並べることができる」(北本氏)。ProLiant e910 1U Server Bladeならば最大4機搭載が可能となっている。
