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AWS re:Invent

アマゾンのシステム構築に学ぶライブラリー発表、インダストリー4.0など:CTO講演

Stephanie Condon (ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部

2019-12-06 12:06

 スマートデバイスやIoT、自動化、データ分析などがもたらす製造業の進歩は、第4次産業革命の始まりを告げるものだと言われてきた。しかし米国時間12月5日、Amazonの最高技術責任者(CTO)Werner Vogels氏は、ラスベガスで開催中のカンファレンス「re:Invent」で、現状はそれにはほど遠いと語った。

AWS

 「欲しい情報を手に入れるには、使われている機器が古すぎる」とVogels氏は述べた。「本当に知見を生み出したければ、工場が大きく変わる必要がある」

 Vogels氏によれば、2015年時点の工場で使用されている機器の平均使用年数は22年だったという。単純な問題として、製造プロセスに存在する既存の重要コンポーネントの多くは、データを生成する機能を持っていない。

 同氏によれば、「インダストリー4.0」が可能になるためには、予知保全や、自動運転、自律輸送、協働ロボット、予測品質管理、マスカスタマイゼーションなどをはじめとする、クラウドの力を利用して、デジタルの世界と物理世界を融合させるためのさまざまなイノベーションが、幅広く利用されるようになる必要があるという。

 しかし現時点では、「その水準に達している製造業の企業はほとんどない」とVogels氏は言う。

 同氏は、インダストリー4.0によって実現する世界の例として、高度に自動化されたAmazonのフルフィルメントセンターや、同社の無人コンビニ「Amazon Go」などの同社が営んでいる事業を挙げた。Vogels氏の基調講演の重要なテーマは、他の業界や企業が、クラウドによって自らの業務運営をモダナイズしたAmazon自身の経験から何を学べるかということだった。

 また同氏は、Amazonが自社のシステムをどう構築し、運用しているかを詳しく説明した記事のコレクションである「Amazon Builders' Library」を発表した。この記事コレクションは、技術を担当する幹部らが書いた十数本の記事からスタートし、各記事は「アーキテクチャー」「ソフトウェアのデリバリーおよび運用」のいずれかに分類されている。

 「これが、AmazonやAWSに匹敵する規模と信頼性を持つ分散システムを構築するのに役立つことを願っている」と同氏は述べた。

 Vogels氏はまた、AWSの「Nitro System」について踏み込んで説明した。Nitroプラットフォームは、軽量なハイパーバイザーによって基盤となるハードウェアを抽象化するものだ。同氏によれば、従来の仮想化技術はすべてのハードウェアコンポーネントを1つのハイパーバイザーで管理する、モノリシックな構造になっていた。しかしNitroでは、マイクロサービス型のアプローチを採用したという。

 Vogels氏はまた、企業が費用対効果とシンプルな管理を求めてサーバーレス技術を採用していると語った。

 同氏によれば、Amazonは「当初、サーバーレス技術を最初に採用するのは新興のテクノロジー企業だと考えていた」が、実際には「大企業が急速にサーバーレス技術を導入している」という。

 また、資産運用企業VanguardのJeff Dowds氏が登壇し、同社がクラウドやサーバーレス技術をどのように導入しているかということを紹介した。

 「ITの観点で見ると、当社は大規模で複雑だ」と同氏は述べた。グローバルなデータセンター、多数のアプリ、5万のエンドポイントと技術スタッフ5000人を擁しているという。

 同氏は、「当社のビジネスではダウンタイムは許容できない」と述べた。同社はまず独自のプライベートクラウドインフラの構築を検討したが、2015年にAWSに軸足を移したという。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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