ClipLineは12月26日、トリドールジャパンが丸亀製麺をはじめとした全業態でOJT変革システム「ClipLine」を導入したことを発表した。
トリドールは中心業態である「丸亀製麺」をはじめ、「コナズ珈琲」「豚屋とん一」などバラエティに富んだ業態を展開している。商品を全て手作りするという企業文化がある一方で、教育や組織運営を最適化するための取り組みについて、IT投資を積極的に行ってきた。
多くのサービス業では、組織が階層構造になっており、本部から現場で働くスタッフまでには何人もの人を介するため、情報が伝わる距離が長く、「適切な指示が伝わらない」「本部が現場の様子を正確に把握できない」といった課題が発生する。トリドールではこうした課題を解決するために、現場管理や報告業務など、用途に応じたシステムを個別に導入して対応してきた。そして、システムの混在によるオペレーション複雑化を解消するため、今回ClipLineを用いたシステム刷新の検討、および窓口の集約に踏み切ったという。
これにより、業務効率改善効果に加え、ClipLineの強みである教育や遠隔での管理強化による品質の安定化や接客・対応力向上を期待し、さらなる事業成長の後押しを実現したい考えだ。
ClipLineの具体的な活用例として、(1)双方向動画を用いた教育やコミュニケーション。トレーニングレポートに対して上長がフィードバック、(2)管理者が店舗を訪問しなくても遠隔で管理できる、(3)全国店舗でのオンラインコンテストなど、スタッフのモチベーションを上げる施策ができる、(4)店長の業務簡素化など、店舗の生産性を向上させるノウハウを共有できる――、の4点をトリドールでは考えている。
ClipLineの導入に当たっては、2019年2月に50店舗規模の新業態のうちの2店舗に試験導入した。3〜6月にかけて新業態全店の50店舗に導入し、丸亀製麺への試験導入を開始。7月以降は丸亀製麺全店に段階的に導入後し、他の業態へも導入を推進してきた。12月には全業態で導入完了する見込みだ。