デジタルビジネスで新なサービスが生まれる可能性も
以上が両社による発表の内容だが、筆者がこの取り組みを取り上げたのは、次の2つの点に注目したからだ。
まず1つは、発表の最後の説明にあるように、電話業務をデジタル技術で自動化するという新しい業務プロセス自動化の市場を開拓できる可能性が大いにあることだ。すでにいくつかのユースケースが示されているが、デジタルビジネスにおいて新たなサービスが生まれる可能性もありそうだ。
しかも、すでに人気サービスとなっているAmazon ConnectやWinActor、そしてNTTドコモの最新のAI技術を適用した仕組みだけに、ユーザーとしては不安なく使えるだろう。まさしく電話業務を自動化するサービスの決定版が登場したという印象だ。
もう1つは、NTTドコモとNTTデータの本格的な連携サービスが登場したということだ。同じNTTグループなので違和感がないようにも見えるが、筆者がこれまで取材してきた中では、両社が今回のような形態で新たなことに取り組むというニュースを目にした記憶はない。
折しも今、NTTグループは流行り言葉でいえば「ワンチーム」になるべく、グループ内をはじめパートナー企業も含めて、さまざまな統合・連携ビジネスが進行している。今回の動きもその一環だ。とりわけ、今回の新サービスは、例えばNTT東西会社にとっても格好の商材になるのではないか。そうした観点でも注目していきたい今回の動きである。
なお、両社による実証実験の具体的な内容を表1に示しておくので参照していただきたい。
表1:実証実験の具体的な内容(出典:NTTドコモとNTTデータの資料)