明治大学は、富士通のAI(人工知能)翻訳サービス「FUJITSU AI Zinrai Translation Service」を採用した。1月から約1000人の事務系職員が海外大学との各種協定書や外国人留学生向け資料・掲示物、外国籍教員に対する契約書などの作成業務で利用を始めている。
Zinrai Translation Serviceは、大規模な対訳データをニューラルネットワークによるディープラーニングで機械翻訳に学習させ、日英、日中の双方向のビジネス文書の翻訳に対応している。また日英間においてはTOEIC 960点レベルと同等の翻訳精度を持つとしている。
明治大学における利用イメージ(出典:富士通)
グローバル化を進める明治大学は、海外協定校が約350校、外国人留学生の受入数は約2000人に上っている。さらに各種協定の締結や外国人留学生の受け入れ、外国籍教員の採用など、職員業務においても翻訳が必要となる場面が年々増えているという。その一方で、翻訳作業は各部署の職員が個別に対応しており、作業負荷の高まりや翻訳品質に課題があった。
職員専用のポータルサイト上でZinrai Translation Serviceを利用でき、マニュアル、ガイドライン、協定書、契約書、掲示物、学内通知文書などのテキストデータやファイルをアップロードすることで、日英、日中のそれぞれ双方向に翻訳結果を出力できる。日英翻訳した文章を再び日本語に戻する機能も提供している。約800語の固有名詞や専門用語を辞書に登録することで、表現の統一性も向上している。