日本IBM、「AIセンター」を開設--企業のAI活用を総合支援

藤本和彦 (編集部)

2020-02-07 16:26

 日本IBMは2月7日、企業のAI(人工知能)活用支援に向けた新体制を明らかにした。具体的には、「IBM AIセンター」(以下、AIセンター)を新たに設置し、企業全体での信頼できるAIの本格活用を支援していく。

 AIセンターは2019年12月に発足、2020年1月に社内で準備を整えた上で、2月に本格稼働を始めた。業界ナレッジや技術・サービスを活用し、それぞれの企業に適した「Journey to AI(AI活用への筋道)」を描き、推進する。新体制では、戦略・業界コンサルタントやデータサイエンティスト、ソリューションスペシャリスト、AI開発者など、部門横断的に人材を集めている。

 センター長に就任した技術理事の山田敦氏は「IBMの全てのソリューションと技術を集結して推進する体制」だと会見で述べた。個々の部門単位のAI活用ではなく、企業全体でのAI活用を支援するという。

 AIセンターでは、AI活用を成功に導くためのベースとして「Journeyの基本形」を使って企業ごとにカスタマイズし、データ活用の推進チームを支援する。戦略策定やロードマップ策定などの全体構想や、AI構築、データ整備、データ基盤・分析環境の構築、デジタル人材の育成など、約150の製品・サービスをメニューとして準備し、顧客のニーズに応じて組み合わせる。

Journeyの基本形とそれに対応する製品・サービス群 Journeyの基本形とそれに対応する製品・サービス群
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 常務執行役員 クラウド&コグニティブ・ソフトウェア事業本部長の伊藤昇氏は会見で、ForresterやMIT Sloanなどの調査結果などを挙げながら、多くの企業はデータ活用やAI技術への投資を重要な戦略と考えているとした。実際にAIの活用に取り組み始めている企業もいる一方で、どのように進めればいいのか悩んでいる企業も多い。「AIを活用した企業変革を会社全体で支援していく」

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