海外コメンタリー

AIが大きく活躍できる7つの業務分野 - (page 3)

Joe McKendrick (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2020-02-26 06:30

  • 認知AI:Riccoboni氏は、「認知AIの出現によって、機械は世界を『知覚』し始めるようになる」と述べ、「それまでのAIは音を聞くことも、何かを見ることもできなかった。機械は音声や映像を解釈できなかった。テクノロジーという観点から見た場合、AIは既にものを見て、しゃべり、聞くといった作業が可能になっている。AIの次なる波によって、われわれが自らの世界を経験し、相互に影響を与えあう方法に革命的な変化がもたらされ、デジタル世界と現実世界の境界があいまいになっていくだろう」と続けている。
  • 自律AI:Riccoboni氏は、自律AIと自動化されたAIは同じものではないと述べ、「自律AIはセルフエージェンシー(自己主体)によって自らでの学習と行動が可能となっている。今日のロボットは、行動を繰り返せるが、意思決定や即興での行動が不可能であるため、自動化されたAIでしかない。しかし機械が発展するとともに、そして視覚と触覚、データの最適化能力を有した認知AIが発展するとともに、機械は特に有用なものとなるだろう」と続けている。
  • ヒトレベルのAI:これはAIの究極的進歩の結果であり、汎用人工知能(AGI)とも呼ばれている。これにより機械は、「超知性」を獲得し、驚くべき速度で問題を理解し、対応できるようになる。Riccoboni氏は、われわれの知っている現在のAIがまだ「狭義のAI」というレベルにとどまっているため、この段階に至る道のりはまだまだ遠いと説明している。

 最後にRiccoboni氏は、AI時代に通用するキャリアを積もうと考えているプロフェッショナルに向けて、いくつかの指針を提供している。同氏は、AIシステムの発展やデータサイエンスといった、AI技術の成長の結果、多くの機会が生み出される一方で、プロフェッショナルはスペシャリストではなく、ゼネラリストになるべく努力を続け、新たな世界への準備を整えるようアドバイスしている。同氏は「人間の創造性はその汎用性ゆえに、AIと明らかな差を付けられる領域だ。共感はそれ自体狭いスキルであるため、AIはその能力を訓練で獲得できる。しかし、複数の領域をまたがって点と点とをつないでいくような共感は、機械にはマスターできない(中略)われわれは狭い技術スキルを学習するのではなく、領域をまたがって活躍できる多才なゼネラリストとしてのスキルを身に付ける必要がある」と述べている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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