Microsoftは米国時間2月28日、「Microsoft Teams」プラットフォーム向けの新たな機能群を発表した。企業での共同作業を簡素化する機能が強化されるとともに、さらなる統合化が図られている。Teamsを法人向けチャット基盤としてアピールする同社の取り組みをさらに推し進めるものとなるはずだ。
Teamsの製品マネージャーであるMarissa Salazar氏は、新機能やサービスの概要をブログで紹介した。まず目玉機能として、Teamsと「Outlook」の統合が挙げられる。この統合により、ユーザーは電子メールでの会話をボタン1つでOutlookからTeamsのチャットへと直接移せるようになる。また、Teamsでの会話をOutlookの電子メールで共有できるようにもなる。
さらに、組織のメンバーにタグを割り当てることで、ユーザーがメッセージの対象をより容易に指定できるオプションを追加した。例えば、店舗のマネージャーは特定チャネル内でレジ係全員に対して@mentionを行うことで、適切なメンバー全員に向けて一斉にメッセージを送れるようになる。
また、通話やミーティングでライブキャプション機能が使用できるようになり、Teamsでのミーティング中に参加者の話している内容がリアルタイムで表示されるようになる。Salazar氏は、このツールによってミーティングのアクセシビリティーと効率が向上し、例えば混雑した空港ターミナルからの通話に役立つだろうと記している。ただし、このサービスを有効に利用する上で、明確かつゆっくりと話し、周囲のノイズを低減しておくことを推奨している点は述べておくべきだろう。
Salazar氏によると、現時点でこの機能がサポートしているのは英語のみだが、近々より多くの言語を追加する予定だという。また、Teamsの管理者は会議の内容を記録し、「Microsoft Stream」のクラウドストレージに保存することができる。
また管理者は、新たに提供されたセキュリティ対策を利用することで、Teamsで共有されるコンテンツをよりしっかりと監視できるようになる。さらにMicrosoftは、プライベートチャネルのチャットで訴訟ホールドのオプションを適用できるようにした。これにより、ある訴訟に関連する特定のトピックや個人に関するメッセージを保存する必要が出てきた際に、チャットの内容がユーザーのメールボックスに保存されるようになる。
この他、機械学習(ML)を活用した新たなツールによって、Teams上の不適切なメッセージを検知/捕捉して削除するという、管理者の作業が支援される。組織内の通信や組織外との通信は、それらのコンテンツが企業のポリシーに合致しているよう、特定のレビューアーによってスキャン/レビューできるようになる。
ナビゲーションを簡素化するためのさまざまな機能も搭載されている。例えば、ユーザーはパーソナルアプリをTeamsプラットフォームの左側のレール上にピン留めできるようになり、IT管理者は「Microsoft Teams管理センター」内の「Manage apps」(アプリの管理)ページ内から直接、新たなアプリのアップロードや管理、ブロック、許可を指定できるようになった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。