外食大手の吉野家ホールディングス(吉野家HD)は、グループ47社の会計システムをパッケージ製品「SuperStream-NX」で統合し、2019年度中に業務を20%効率化させる目標を達成できる見込みだという。システム統合を手掛けたスーパーストリームとインテックが発表した。
吉野家HDグループでは各社の会計システムが異なり、連結会社の増加に伴って連結決算や連結納税などの会計業務が複雑化し、データ連携に手間がかかっていた。そこで本部業務改革プロジェクトの一環として2017年度末に、会計システムの統合に着手した。
吉野家HDは、2003年から会計システムで「SuperStream-CORE」を使用していたという。また、インテックは1998年に当時の吉野家へ電子帳票システム「快速サーチャーIII」を提供し、吉野家HDのITシステムを長年手がけていた。
新会計システムの構成イメージ(出典:インテック/スーパーストリーム)
会計システムの統合では別製品の利用も検討されたというが、グループ共通の利用や毎月200万件の仕訳明細を処理する要件などを考慮し、SuperStream-NXの採用を決定。複数の画面を立ち上げて各社が同時に仕訳入力できるなど、統合会計を意識したソリューションである点を評価したという。
SuperStream-NXの導入では、上述の経緯からインテックがグループ各社の業務要件の洗い出し、新しい業務フローの策定、システムの要件定義、クラウド環境の構築、データの移行、運用手順書の整備などを担当した。これにより吉野家HDは、勘定科目や業務運用の統一している。その結果、人件費や関連コスト、時間削減などで、2019年度中とした20%の業務効率化の目標を達成する見込みだとしている。
今後は、外部サービスとの連携を進めて、さらなる業務改善につなげていく予定という。