NVIDIAが、ストレージや人工知能(AI)アーキテクチャー関連のテクノロジーを手がけるSwiftStackを買収する。NVIDIAは、以前からSwiftStackのテクノロジーを自社の製品に搭載している。
SwiftStackの共同創業者で最高製品責任者(CPO)のJoe Arnold氏が米国時間3月5日、買収について発表した。買収条件は明らかにされていない。
カリフォルニア州サンフランシスコに拠点を置くSwiftStackは、Arnold氏とAnders Tjernlund氏、Darrell Bishop氏、Orion Auld氏らが2011年に創業した。プライベートクラウドストレージやデータストレージを手がけており、現在までに3回の投資ラウンドで2360万ドル(約25億円)を調達している。
これまでに、OpenView Venture PartnersやStorm Ventures、UMC Capital、Mayfield Fundが出資している。
SwiftStackは、ペタバイト規模に達する非構造化情報を管理するためのデータ管理およびストレージプラットフォームを構築している。同社によるとそのテクノロジーはエッジから中核システム、クラウドに至るまでのさまざまなところで利用可能であり、同社のソフトウェアはスーパーコンピューティングや自動車、インターネット、メディアといった分野/業界で用いられているという。
同社のソフトウェア製品には、「1space」「ProxyFS」「Swift」「Controller」などがある。
SwiftStackは2019年に「NVIDIA Partner Network」(NPN)プログラムに加わった。同社のテクノロジーはNVIDIAのAIインフラの設計で活用されている。SwiftStackはeBayやNVIDIA、Verizon、HudsonAlpha Institute for Biotechnologyなどを顧客に擁する。
Arnold氏は、「AIとスケーラビリティーをもたらすうえでのデータにまつわる課題」を解決するために、SwiftStackとNVIDIAが力を合わせてきたと述べ、将来的に両社がAIの研究開発に注力していく可能性を示唆している。
同氏は「SwiftStackチームの全員がAI搭載スーパーコンピューターの開発に向けて心を躍らせている」とコメントした。
またSwiftStackは既存顧客向けに、1spaceやProxyFS、Swift、Controllerのサポートを継続するとしている。
NVIDIAは2日、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、「GPU Technology Conference(GTC)2020」をオンラインのイベントに切り替えると発表した。基調講演や発表の内容について変更はないとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。