JTBは、マーケティングデータの管理基盤としてArmのカスタマーデータプラットフォーム「Arm Treasure Data CDP」を採用した。JTBのWeb販売部では、これまで分散していたデータを集約し、顧客との一貫したコミュニケーションを実現していく。
導入後の成果の一例として、質的分析を経て作成された特定セグメントに対してのチャネル横断施策では、成約率が約45%向上した。さらに、マーケティング施策のみならず、データ分析結果を商品開発のためにフィードバックするケースも増加した。
Arm Treasure Data CDPについて、JTBは、連携するツールを選ばない独立性や外部ツールとの連携の柔軟さ、短期間で構築できる点などを評価している。また、多くのエンジニアが慣れ親しんだSQLベースであることから、技術的な障壁や導入コストも低く抑えられ、導入前は社内のシステム担当者のサポートが必要だったデータ抽出作業をマーケティング担当者が自ら行えるようになった。その結果、今まで1週間かかっていたデータベースの変更作業が数十分にまで短縮した。
JTBのWeb販売部は、2018年に「データサイエンスセントラル」を設置し、統合データ基盤の構築、顧客分析、マーケティングアクションの3つの活動に取り組んできた。一方で、個々の部門ごとに実行していたインフラ、ツール、分析、マーケティングの実行を全体的に俯瞰し、一貫したマーケティング戦略を立案・実行することが課題となっていた。
同社では、今回の導入を機に、今後、全チャネルを統合したマーケティングの最適化を実現し、セグメントに基づいたコミュニケーションシナリオを自動的に運用していくことや、店舗データ、コールセンターログ、グループ各社のデータを統合・分析すること目指していく。