VMwareは米国時間3月10日、「Tanzu」の一部として利用可能な最初の製品群を発表した。Tanzuは、モダンなアプリケーションを構築および管理するためのVMwareの製品ポートフォリオだ。また、同社は「VMware Cloud Foundation」と「vSphere」の重要なアップデートも発表した。最高経営責任者(CEO)のPat Gelsinger氏が語ったところによると、同社は「顧客のデジタル変革を可能にするユビキタスな中央インフラストラクチャー」になることを目指しているという。
Gelsinger氏は、「顧客に選んでもらえるマルチクラウドインフラストラクチャープロバイダーになるという大きな目標に向かって順調に進んでいる」と述べた。同氏によると、VMwareは現在、アプリケーションの近代化と現代的なアプリケーションの展開を可能にすることで、リーチを拡大しているという。
Tanzuポートフォリオの最初の製品群には、「Tanzu Kubernetes Grid」が含まれる。これは、顧客があらゆるインフラストラクチャーにマルチクラスターの「Kubernetes」環境をインストールして実行できるように支援するKubernetesランタイムだ。データセンターからクラウド、エッジまで、あらゆる環境でKubernetesを一貫して実行できるように設計されている。
Tanzuには、2019年にテクノロジープレビューが発表された「Tanzu Mission Control」も含まれる。Tanzu Mission Controlは、チームやクラウドをまたいで、Kubernetesインフラストラクチャーとアプリケーションを運用および保護するための集中管理プラットフォームだ。これを使えば、多種多様な環境へのクラスターのプロビジョニングをサポートできる。また、IDおよびアクセス管理、セキュリティおよび設定管理、コンプライアンス、データ保護などのコア機能のサポートと中央集約も可能である。
最後に、この新しいポートフォリオには、「Bitnami」カタログからカスタマイズ可能なオープンソースソフトウェアの選択肢を提示する「Tanzu Application Catalog」も含まれる。VMwareのモダンアプリ&プラットフォーム事業部門のバイスプレジデントを務めるCraig McLuckie氏によると、ソフトウェアは「慎重にキュレート」されるだけでなく、本番環境で使用できるように、VMwareによって保護・テスト・保守されるという。これにより、開発者は事前にパッケージ化されたアプリとコンポーネントを使用できる利点を享受しつつ、ユーザーがセキュリティと透明性の要件に違反するのを防ぐことができる。Tanzu Application Catalogは2019年8月、「Project Galleon」として先行披露された。
VMwareは、「Pivotal Application Service」(PAS)が「Tanzu Application Service」に改名され、Tanzuポートフォリオに追加されることも発表した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。