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「急いでテレワーク」の駆け込み寺に--相談窓口を開設したマイクロソフト

國谷武史 (編集部)

2020-03-13 17:30

 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴う政府の活動自粛要請を受け、多くの企業や学校などがテレワーク導入拡大といった対応に追われている。新しい勤務環境の急な整備には多くの課題を伴うため、日本マイクロソフトはこうした組織からの相談に応じる「セキュア リモートワーク相談窓口」を開設した。

 相談窓口では、電話(0120-167-400、月~金曜日の午前10時~午後5時)とウェブからの問い合わせに対応している。同社 Microsoft 365ビジネス本部長の山崎善寛氏は、「リモートワークに関して技術的なことや労務管理などの対応、当社製品の活用方法など、悩みごとや分からないことがあれば、まずは気軽に問い合わせていただきたい」と話す。同社のサポート担当者が一次窓口として全ての相談に対応する。

本記事の取材は「Microsoft Teams」を使って関連資料を共有しながらビデオ通話で行った
本記事の取材は「Microsoft Teams」を使って関連資料を共有しながらビデオ通話で行った

 同社が窓口開設を決めたのは、新型コロナウイルスの流行が危惧されだした2月中旬だったという。その時点で、既にMicrosoft 365などを利用している大企業から、テレワークを全社規模で展開する際に必要な注意点といった問い合わせが寄せられていた。既存ユーザーの組織では、以前から部分的にでもテレワーク導入をしているところが多かったというが、感染拡大が急速に進む状況では、緊急対応に追われているところが相次いでいるという。

 同社自身は、以前からテレワークを日常的に運用しており、経験もノウハウもある。新型コロナウイルスが世界的に拡大しているため、支援策の実施はグローバルで歩調を合わせる必要性があったものの、相談窓口の開設などの取り組みは日本が先行した。

 「『テレワーク時のセキュリティ対策方法が分からない』『社外に持ち出せるPCが少ないのでどうすればいいか?』といったことや『在宅勤務者の労務管理をどのようにすべきか?』など、海外とは異なる日本特有の悩みごとが噴出すると想定した。以前からさまざまなコンテンツをウェブサイトで提供しているが、急いでいるユーザーが情報を探すだけでも大変。とにかく現場主導で対応できる準備を急いだ」(山崎氏)という。製品・サービスの担当チームやユーザーサポートなど各部門がすぐに連携し、ワンストップで対応する体制を3月2日に立ち上げている。

 本記事の取材を行った3月13日時点では、既に多数の企業や教育機関から相談が寄せられているとのこと。例えば、テレワーク制度の対象を正社員だけにしていた企業では、契約社員などにも展開するための方法や、短期間で数万人の社員にテレワーク環境を展開する作業などの相談があり、同社では既に支援を開始しているという。

 この他にも、オフィスの外に持ち出せるPCの在庫が少なく在宅勤務する社員に対応できないという相談には、仮想デスクトップサービス「Windows Virtual Desktop(WVD)」の利用を案内したり、サポート担当者が利用するための手続きを支援したりしている。中小企業では、まずテレワークの方法自体が分からないという悩みが多く、必要なIT環境や労務制度などをアドバイスしている。

 同社では、相談窓口と合わせてOffice 365の一部ライセンスの無償提供や「Microsoft Teams」のオンサイトでのトレーニング支援も行う。学校など教育機関には、オンライン配信のためのSurfaceの無償貸出もしている。

 「特に学校からは、自宅で待機している児童や学生にオンラインで授業を行ったり、教職員の打ち合わせをしたりするほか、感染防止のために保護者が出席できない卒業式の模様を中継したいといった要望が寄せられている。十分に対応できる台数のSurfaceを用意しているが、卒業式などは開催日が集中するので問題なく対応できるようにしたい」と山崎氏は話す。

 教育機関向けには追加の支援策として、「Microsoft 365 Education A5」ライセンスの無償提供やMinecraftのEducation Editionの利用支援も始めた。

 米国本社のMicrosoft 365担当コーポレートバイスプレジデントを務めるJared Spataro氏は、10日に執筆したブログで新型コロナウイルスへの対応に伴う同社社員のリモートワーク拡大により、Microsoft Teamsのチャット利用率が1週間で50%、 会議の利用率が37%増加したと紹介した。

 山崎氏によれば、日本法人での変化は集計していないものの、「日本のオフィスは閉鎖していないが、オンラインイベントの開催対応などを除けば、多くの社員がリモートワークで業務を継続している。自社製品とはいえ、Teamsなどの使い方が今まで以上に詳しくなったという効果も出ている」という。

 3月12日には世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルスのパンデミックを宣言し、中国政府は感染流行のピークを越えたと発表している。依然として今後の事態を予想するのは難しいが、同社では情勢が見通せるまで一連の支援策を続けていく考えだ。

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