NTTドコモ(ドコモ)は、自社のネットワーク網と接続したクラウドコンピューティング設備(クラウド基盤)を用いた「ドコモオープンイノベーションクラウド」の商用提供を3月25日に開始する。また接続端末とクラウド基盤間の通信経路を最適化して、ネットワーク伝送遅延を短縮する「クラウドダイレクト」の提供を5月下旬に開始する。
ドコモオープンイノベーションクラウドは、仮想マシンインスタンスや仮想ネットワークなどが利用可能で、低遅延・高セキュリティといったMEC(Multi-access Edge Computing)の特徴を持つ。MECとは、ユーザーの近くにサーバーやストレージを配備する仕組み。今回の提供開始に当たり、3月25日に東京拠点を開設するという。クラウド基盤には、ドコモが開発した画像認識API(アプリケーションプログラミングインターフェース)などの技術や、同社やパートナーが提供する映像伝送、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)などの11ソリューションが順次搭載される。またクラウドダイレクトの管理機能として、モバイル回線の接続先の閉域網やクラウド拠点をユーザーが変更できる「ネットワーク・オン・デマンド機能」を搭載している。
サービス概要(出典:ドコモ)
システム構成図(出典:ドコモ)
ドコモオープンイノベーションクラウドの拠点は、クラウドダイレクトの提供に合わせて神奈川・大阪・大分拠点にも開設される。仮想マシンのインスタンス料金は、東京が1カ月当たり4000円(税別)から。その他の拠点については、5月下旬以降に発表する。クラウドダイレクトの料金も5月下旬以降に発表するという。