西武ホールディングス(西武HD)は、AI(人工知能)による音声認識技術を活用したスタンドアロン型文字起こしシステム「AmiVoice MinutesWriter」を導入した。議事録などの作成時間を短縮し、文字起こしに要していた人員の削減を可能にした。
同社は、これまでICレコーダーなどで録音した音声を確認しながら、議事録などを作成していた。音声のテキスト化には多くの時間と人員を要し、業務負荷がかかっていた。このような時間的・人的な負担を減らし、社内全体の業務を効率化する必要があった。
AmiVoiceの導入により、議事録などの作成時間を最大3分の1に短縮し、文字起こしに要していた人員の削減と業務の効率化を実現した。会議中に音声がリアルタイムでテキスト化されるため、参加者全員が会議に集中できるようになったという。
決算説明会の質疑応答やIRミーティングなどの音声は、質疑の要点を漏らさずテキスト化し、迅速に開示資料を作成する必要があった。AmiVoiceの導入後は、音声認識によって自動テキスト化された内容を編集ソフト「AmiVoice Rewriter」を用いて修正するだけで済むようになった。
その結果、記録作成の担当者を3人から1人に省力化できたほか、記録作成業務の効率化により、情報開示を1営業日早められるなど、投資家対応の充実にもつながっている。また、社長訓示といった社内行事の音声をテキスト化するためにかかる時間も約3分の1になり、グループ全社への情報共有が迅速化された。削減された時間は事実確認に充てることができ、内容の質的向上にも貢献しているという。
超指向性小型スタンドマイク「AmiVoice Front ST01」とマイク集約デバイス「AmiVoice Front HUB01」も併せて導入した。マイク設備の持ち運びが可能になったことで小会議室など、活用の幅がさらに広がることが期待されている。