Zoom、オラクルのIaaSでサービスリソースを確保

ZDNET Japan Staff

2020-04-29 10:13

 米Oracleは現地時間4月28日、ウェブ会議サービスのZoom Video CommunicationsがIaaSの「Oracle Cloud Infrastructure」を選定したと発表した。

 Zoom CEO(最高経営責任者)のEric Yuan氏は、「最近生じた急激な成長により、サービス提供能力の拡大が必要になった。複数のプラットフォームを調査したが、キャパシティーを迅速に拡張し、新規ユーザーのニーズを満たす上で『Oracle Cloud Infrastructure』が有益であると判断した」との声明を出している。

 新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大する中、1日当たりのZoomの利用者は2019年末の約1000万人から現在は3億人に急増し、サービスリソースの確保が急務になっていた。また、さまざまなセキュリティ上の懸念や指摘も相次いでおり、OracleのIaaSを導入することで、これらの課題を解決する狙いがある。

 Oracleによれば、Zoomは数時間で必要なITインフラリソースの展開を完了させ、数十万ユーザーをサポートしたのを皮切りに、現在は数百万ユーザーの同時利用に対応可能なリソースを確保した。1日当たり7PB(HD映像換算で約93年分)を転送しているという。

 企業向けIaaSではAmazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloudの上位3サービスがシェアの多くを占める。OracleのIaaSは後発だが、3カ月あまりで30倍も利用者が拡大するZoomの採用事例はOracleのクラウドビジネスにも効果をもたらすことになりそうだ。

Oracle Cloudのデータセンターリージョン
Oracle Cloudのデータセンターリージョン

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]