NECは6月30日、組み合わせ最適化問題の解決を支援する「量子コンピューティング適用サービス」の提供を開始した。ベクトル型スーパーコンピューター「SX-Aurora TSUBASA」をベースにしたシミュレーテッドアニーリングマシンや、量子コンピューターをクラウドで利用する「Leap」経由でD-Waveの量子アニーリングマシンを活用し、顧客のニーズに適した教育や技術検証などをサービスとして提供する。
教育サービスでは、量子コンピューター技術の基礎を体験するハンズオンセミナーなどを開催し、検証テーマを検討する際は業務課題を抽出するアイデアソンや共創型ワークショップによるフィジビリティースタディーを実施する。
技術検証のサービスメニューでは、組み合わせ最適・データ分析観点でのデータ収集や分析方針のコンサルティングをはじめ、組み合わせ最適・データ分析処理のためのデータ前処理・特徴抽出などを用意する。最適化モデルを作成し、最適化の精度・性能向上のためのチューニングも行う。
量子コンピューティングの業務適用イメージ(出典:NEC)
同サービスでは、NECがこれまで実証から得たノウハウをもとに、業務課題抽出、最適化方式検討、定式化・机上検討、現場適用検証まで、量子コンピューティングの業務適用に向け、フェーズごとに必要な支援プログラムを用意している。
顧客のビジネス課題が量子コンピューティング技術で解決できるのかを技術の習得から実証までトータルに支援すると同時に、より良い組み合せが得られるように、課題の規模や特徴に合わせて利用するプラットフォーム、アルゴリズムの選択・組み合わせを行っていく。