「Dropbox」でコラボレーションを活性化させたディノス・セシール

翁長潤 藤代格 (編集部)

2020-07-06 07:00

 1970年代初頭に創業し、2013年に合併したディノス・セシール(中野区、単体従業員数1169人)は、「ディノス」「セシール」の2つのブランドを軸として、カタログやテレビ、インターネットなどによるファッションなどの総合通信販売を中心とした多様な事業を展開している。「モノがたりで、くらし、たのしく。」という企業ビジョンを掲げ、総合通販のパイオニアとしてカタログやECサイトなどの多様なチャネルを最大限に活用。顧客の多様なニーズやライフスタイルの実現をかなえる商品やサービスを届けることを目指している。

コミュニケーションの効率化のためITツール導入を推進

 折しも2020年春は、多くの企業が新型コロナウイルス感染症の予防としてテレワークを取り入れたが、ディノス・セシールではそれ以前からリモートワーク環境を整備していた。業務におけるコミュニケーション効率化などを念頭に置きながら、各種のITツールを導入。チャットツールとして「Chatwork」、プロジェクト管理では「Backlog」などを取り入れてきた。そうした取り組みの一環として導入したのが、ファイル共有、クラウドストレージ「Dropbox Business」である。

「紙主体の非効率な運用」「大容量データの共有」に苦慮

 ITツールの導入を主導している同社 業務改革本部 EC推進部 EC開発ユニット エキスパートの中島弘輔氏は「紙媒体を主体とした業務フローが中心でした。たとえば、カタログを修正する場合でも、そのデータのやり取りを“手書きのものを渡す”という運用をしていました。データのやり取りを含めた、コミュニケーションに関連するITツールが不足していました」と導入前を振り返る。

ディノス・セシール 業務改革本部 EC推進部 EC開発ユニット エキスパートの中島弘輔氏
ディノス・セシール 業務改革本部 EC推進部 EC開発ユニット エキスパートの中島弘輔氏

 同社で扱うデジタルデータは、商品、カタログに利用するECサイト用の素材用データ、テレビ用の動画データといった大容量の物が多く、かつ、データ種類は多岐にわたる。そのため、自社で運用していたファイルサーバーではアーカイブデータの保存が一苦労になるなど、常に容量を気にかけていたという。

 さらに、社外とのやり取りではCD、DVDなどにデータを焼いて物理的に渡すこともあり、時間的なロスも生じていた。加えて、データ転送ツールを以前から利用していたが、容量制限やアップロードの手間、使い勝手などの課題があったという。

 そうしたファイル共有の課題を解決するため、同社は2019年4月にDropboxを導入。ネットワーク環境の最適化やレクチャーなどの社内調整を経て、1カ月後の2019年5月に本格運用を開始した。

選定の決め手は

 同社ではファイル共有の仕組みとして「Googleドライブ」や「Microsoft OneDrive」などの他ツールも対象として導入製品の検討を重ねた。ファイル同期の仕様やローカルの使用量、料金形態などの観点から製品を比較して、最終的にDropboxの導入を決定した。選定の決め手として、中島氏は「アプリの見た目」「無制限のファイル容量」「充実したサムネイル機能」などを挙げる。

 ディノス・セシールでは、幅広い業種のスタッフがファイル共有ツールを利用することを想定していた。そのため、ツール独自の見た目を採用するユーザーインターフェース(UI)ではなく、より多くの人が慣れ親しんでいるディレクトリ構造を取るUIが適切だと判断した。また、日本語対応や既に多くの利用者がいる点なども考慮したという。ユーザーがデータ容量を気に掛ける必要がなくなる「Enterprise」プランの存在も採用につながっている。

DropboxのUI画面(出典:Dropbox Japan) DropboxのUI画面(出典:Dropbox Japan)
※クリックすると拡大画像が見られます

 加えて中島氏は、「幅広い種類の拡張子のデータを対象とするサムネイル表示機能が役に立っている」と説明する。動画やデザインに関連するアプリは、個別に使用すると高価なものも多く存在するが、サムネイル表示機能で該当アプリをインストールしていなくても、動画、画像データなどがサムネイルで識別可能だ。また、プレビューしているファイルには任意の箇所にコメントを追記できる。「ファイル配布コストが不要になるなど、社内外の関係者間でのファイル共有やフィードバックなどに有効活用できる点も決め手になりました」(中島氏)

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