NVIDIAが米国時間8月19日、2021会計年度第2四半期決算(7月26日締め)を発表した。データセンター部門の売上高が過去最高となったほか、Mellanox Technologiesが寄与し、堅調な四半期となった。

第2四半期の売上高は前年同期比50%増の38億7000万ドル、非GAAPベースの1株当たり利益は2.18ドルだった。
アナリストは売上高を36億5000万ドル、1株当たり利益を1.97ドルと予想していた。
最高経営責任者(CEO)のJensen Huang氏は声明で、「NVIDIAのコンピューティングの採用が加速し、記録的な売上高と並外れた成長の原動力となった」と述べた。「パンデミックがプロフェッショナルビジュアライゼーションとオートモーティブプラットフォームに影響を及ぼしているが、ゲーミングや人工知能(AI)、クラウドコンピューティング、自律動作マシンが世界中で次なる産業革命を促しており、当社は成長できる良い状況にある」
データセンター部門の売上高は、前年同期比167%増の17億5000万ドルだった。インターコネクト製品を手がけるMellanox事業の売り上げも含まれており、NVIDIAの売上高全体の14%を占めた。NVIDIAは4月にMellanoxの買収を完了した。買収額は70億ドルだ。同社は、AIサービスをスケールアウトさせるクラウドデータセンターでの高速ネットワーキングの需要などがMellanox事業の成長を後押ししたとしている。
最高財務責任者(CFO)のColette Kress氏は19日のカンファレンスコールで、データセンター部門ではコンピューティングとネットワーキングがいずれも前年比で成長が加速し、記録を達成したと述べた。Mellanox事業は、イーサネットやInfiniBand製品などが堅調で売り上げの増加が加速した。
ゲーミング部門の売上高は、前年同期比26%増の16億5000万ドルだった。学生やプロフェッショナルが「GeForce」ベースのシステムを利用し、在宅勤務やオンライン学習、自宅からのゲーム参加の手段を向上させようとしており、ゲーミングノートPCに対する需要が非常に強いとKress氏は話した。
Huang氏はカンファレンスコールで、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが、ゲーム分野の成長の追い風になったと述べた。パンデミックが終息した後も、ゲーム人気の高まりは薄れないと同氏は話した。
プロフェッショナルビジュアライゼーション部門の売上高は、前年同期比30%減の2億300万ドルとなった。モバイルとデスクトップのワークステーションがいずれも減少したようだ。エンタープライズの需要が低迷し、世界各地で多くのオフィスが閉鎖されたことが売上高に響いたとKress氏は説明した。
オートモーティブ部門の売上高は、前年同期比47%減の1億1100万ドルで、NVIDIAの予想をわずかに上回った。
Kress氏は、「パンデミックの影響は予想されたほど顕著ではなく、自動車の生産台数は、4月に底を打った後に回復し始めている」とし、「レガシーなインフォテインメントの売上高が失速したことも、売上高減少の一因だ。今後の四半期でも逆風となっている」と述べた。
NVIDIAは第3四半期の見通しについて、売上高が44億ドル前後になると予想している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。