セゾン情報システムズは、データカタログの新製品「HULFT DataCatalog 1.0」を12月24日に発売する。
DataCatalogは、企業内に存在するさまざまなデータを対象に、データを管理するための情報をメタデータとして自動収集し、データカタログを構築する。分散したデータの状況を一元的に把握可能にし、データカタログを通じて社内のデータ全体を探索できるようになる。
セゾン情報システムズ マーケティング部 部長の野間英徳氏(左)とテクノベーションセンター 製品開発部 プロダクトマネージャーの吉崎智明氏
検索機能では、同義語・類語・関連語を合わせての検索が可能で、関連スコアにより可能性の高いデータをソートして表示する。修正作業などが必要なデータの品質を確認・共有する作業や、個人情報や機密情報など取り扱いに注意が必要なデータの把握も容易になる。
メタデータの用語と意味を統一するデータグロッサリー機能、データがどこから来たのか確認できるデータリネージュ機能、利用者がメタデータを付与、評価、コメントを付けるデータエンリッチ機能なども備える。
セゾン情報システムズ マーケティング部 部長の野間英徳氏は製品の特徴について、スモールスタートができる点、ベンダーにとらわれない点、GUIのみで利用可能な点、サポート万全な国産パッケージである点を挙げた。データエンジニアやシステム管理者、データスチュワードなど、データインフラの利用者をターゲットとした製品であると説明した。
DataCatalogのターゲットユーザー
同社 テクノベーションセンター 製品開発部 プロダクトマネージャーの吉崎智明氏は、メタデータの活用によってビジネス上で得られる効果として、知識共有による生産性の向上/属人性の排除、データを根拠とした意思決定の精度向上、データ準備コストの削減、規制準拠によるビジネスリスクの軽減、低利用/冗長データの可視化によるシステム最適化/無駄の排除を挙げた。
その上で、DataCatalogの製品ビジョンについて「透明性のあるデータインフラを実現し、“信頼できるデータ”を用いた意思決定を支える。これは多くの人にデータを用いた行動を起こす機会と提供する」と説明した。
DataCatalogがサポートするデータソース
DataCatalogは、2020年7月から複数のグローバル企業に先行版を提供し、検証を進めてきた。これらの企業からのフィードバックを反映し、製品の改良を継続しているという。
今回のリリースでは、DataCatalog単体でメタデータ管理を実現する機能を提供するとともに、豊富な接続アダプターを備えノンプログラミングでデータ連携を可能にする「DataSpider Servista」との連携機能も提供する。DataSpiderによるデータの収集・加工・連携・分析準備の各段階において、データカタログの機能を利用可能になっている。
DataCatalogとDataSpiderの組み合わせ例
価格体系は、パーペチュアル(永久)ライセンスが300万円から、保守費用が年間60万円から。月額ライセンスの場合は17万5000円から、保守費用も含まれる。