熊谷組とNEC、ローカル5Gを活用した無人化施工の実証実験

NO BUDGET

2020-12-11 14:04

 熊谷組とNECは、自然災害現場などの工事現場におけるネットワーク対応型無人化施工を想定した実証実験を実施した。その成果として、無人化施工VR(仮想現実)技術、360度映像および4K、2K映像の伝送をローカル5G(第5世代移動体通信システム)上で検証し、大容量・低遅延・多次元的な通信がリアルタイムに実施できることを確認できた。

ローカル5Gラボ(仮想現場環境)での実験
ローカル5Gラボ(仮想現場環境)での実験

 実験では、建設機械の映像をVRヘッドマウントディスプレイ(HMD)に表示すると同時に、操縦席が取り付けられたモーションベースで建設機械の傾きや振動などの動きを再現した。映像に加え建設機械の傾きなど動きの情報を、ローカル5Gを活用して高品質かつリアルタイムに伝送することで、建設機械を傾斜地などで運用する場合でも、実際の搭乗操作に近い感覚で遠隔操作が可能となる。

ローカル5Gラボ内における実験の様子(重機模型操作中)
ローカル5Gラボ内における実験の様子(重機模型操作中)

 この実験はNECの玉川事業場(神奈川県川崎市)に設置したローカル5Gラボに仮想現場環境で実施された。システムは、オペレーターが装着するHMD、操縦席が取り付けられたモーションベース、360度カメラと加速度センサーが取り付けられた建設機械(重機模型で代用)で構成され、オペレーターは操縦席でHMDを装着し、建設機械を操作した。

 熊谷組とNECは、サイバー空間とフィジカル空間を融合させたシステムにより、今後ICTを活用した無人化施工の実運用を目指す。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    ITR調査結果から導くDX浸透・定着化-“9割の国内企業がDX推進中も成果が出ているのはごく一部”

  2. セキュリティ

    セキュアな業務環境を実現する新標準「Chrome Enterprise Premium」活用ガイド

  3. セキュリティ

    攻撃者は侵入ではなく“ログイン”する、エンドポイントとアイデンティティセキュリティを連携すべき理由

  4. モバイル

    目前の「Windows 10」サポート終了、「Windows 11」への移行負担を解消する最適解とは

  5. セキュリティ

    こんなにあった!従来型SIEMが抱える課題──次世代SIEMに必須の“8つの要件”とは?

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]