ブロックチェーンのトークンを活用したデジタルマーケティング事業を展開するcanowは、スポーツファンの応援を可視化するマーケティングツール「YELLtum」の実証実験を開始した。
YELLtumは、「エール」と呼ばれるトークンを地域通貨として発行することで、「評価する」「使う」という2つの機能でファンの応援を可視化する。スポーツチームなどは地域通貨をファンに発行して、チームや選手の評価・応援に生かしたり、スタジアム周辺の店舗や地域企業での購買に使ったりできる。これにより、スポーツチームを通じた地域創生をサポートするという。初期費用は無料。
また、ファンの購買行動によって地域企業や店舗の課題が可視化され、具体的な対策を立てることも可能になる。実証実験では、ブロックチェーン上で管理されるトークンを前払式支払手段として展開し、規制面では政府・行政と協議しながら進めるとしている。
YELLtumをリリースする背景について、同社は「新型コロナウイルス感染症の拡大は、スポーツチームやファン、地域企業に大きな影響を与えている。イベント開催制限によって公式戦の大半が無観客開催を余儀なくされたことは、スポーツチームへの経済的な影響だけでなく、ファンがチームや選手を応援する場が失われ、スタジアム周辺の店舗へ足を運ぶ機会が減少することを意味している。そうした中で、チームや選手を応援する新しい形、スポーツチームを中心とした地域を活性化するための仕組み作りが求められている」と説明する。
YELLtumの活用イメージ