請求書関連業務のために出社するオフィスワーカーは83.7%、経理、財務部門を除いても82.5%――。2月12日、名刺管理サービス「Sansan」、請求書の受け取り代行サービス「Bill One」を提供するSansan(渋谷区)が発表した。
請求書を紙で処理する場合、受け取り、開封、振り分け、内容確認、申請といった作業工程が発生し、テレワーク推進における阻害要因とされることが多いが、経理や財務などのバックオフィス関連の言及が多いという実情があるという。
請求書を取り扱う業務を担当するオフィスワーカー1000人を対象に、1月19日~20日にオンライン調査を実施している。
1000人のうち、83.7%が請求書関連業務のために勤務先への出社が必要と回答。営業や企画、マーケティングなどの非経理部門に絞ると882人のうち82.5%となり、経理部門以外にも負担があるとわかったという。

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請求のフォーマットをきいたところ、60.6%が「ほぼ全てが紙」、90.3%が「半数以上が紙」と回答。また、半数以上が請求書の発行元からフォーマットの指定があると回答したという。受領側の一存で電子化できない背景があると分析している。

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請求書関連の業務にかかる時間は、1枚あたり平均約52分。1カ月の受領枚数は平均96.08枚で、1企業あたり毎月約5000分、83時間を請求書の処理に費やしているという。

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2023年10月1日に導入予定の適格請求書等保存方式(インボイス制度)に合わせて「電子インボイス推進協議会(E-Invoice Promotion Association:EIPA)」などを中心に普及活動が進む「電子インボイス」についても聞いている。61%が制度の概要を理解、前向きな対応を検討していると回答したという。
Sansanは、EIPAが2020年12月提出した「日本における電子インボイスの普及を通じた業務デジタル化に向けたご提言」に賛同している。