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東京電力エナジーパートナー、月間100万件に上る電話問い合わせをオムニチャネル化

NO BUDGET

2021-02-19 13:23

 東京電力エナジーパートナーは、カスタマーセンターにおけるデジタル変革の(DX)本格化を目指し、Zendeskのサービスを導入した。

 月間100万件に上る電話の問い合わせをオムニチャネル化し、AI(人工知能)を用いたサービスなどと連携させることにより、オペレーションの効率化と高度化を加速している。

 2019年10月にZendeskの導入を開始、2020年2月からZendeskを活用した問い合わせシステムの検証をスタート。まずは、Zendeskを用いたFAQ(よくある質問)ページの移行から着手、続いてチャット機能の導入とLINEとの連携、そして電話の受付体制の見直しを図るなど、チャネル単位で段階的に導入を拡大している。

 導入効果としては、分散していたFAQをZendeskで一括管理するように集約できた。これにより顧客の利便性と記事の運用効率が高まった。またZendeskとIBM Watson Discoveryを連携して検索の精度が向上、文字列の一致だけでなく、AIが顧客の意図をくみ取って検索結果を返すことで、50%程度だった0件ヒット(検索結果なし)の割合が、10%程度まで大きく改善した。FAQページの閲覧数も月間40万から100万ほどに増加している。

 IBM Watson Assistantを活用して構築したAIチャットボットをZendeskのチャットと連携したことにより、チャットボット経由でのチケット数が1日に約1万5000件、オペレーターがチャットで受け取るチケット数が約1500件と、チャットの利用者が急増した。顧客対応への満足度は90%を越え、オペレーターの生産性も電話の場合で1時間に3件程度に対し、チャットでは6件以上と倍以上に向上した。

 2020年11月にはLINEを追加し、LINEからの問い合わせもZendesk上で対応した。基幹システムとも連携し、チャットやLINE上でヒアリングした内容をもとに契約情報の特定やオペレーターへの契約情報の引き継ぎも可能となった。チャネルが何であれ全てのやりとりはZendeskに集約されるようになっている。

 Amazon ConnectとZendeskを連携したことで、着信時にZendesk上でチケットが起票され、通話録音データがチケット上に残るため応対の振り返りや聞き直しもスムーズになっている。現在は音声自動応答サービスとの連携によるセルフサービス化の検証を進め、応対時間の短縮を目指してている。

 導入の背景としては、常時数千人のオペレーターが稼働し、月間100万件もの膨大な問い合わせに電話チャネルだけで対応していた同社のカスタマーセンターでは、自社開発した従来のシステムにより、効果的なセルフサービスによる入電の抑制や入電後の応対の効率化が難しい状況となっていた。

 ソリューションの選定に当たっては、BCP(事業継続計画)の観点からクラウド上で稼動すること、また従来の運用を継続しつつ、既存環境とは別に小規模な環境を用意してスピーディーに検証を進められることが前提となった。音声認識技術やチャットボットなどAI技術の活用も想定していた同社は、各領域に特化した複数のサービスを連携してスピーディーに検証を進めるため、内製化が容易なソリューションであることも重視した。

 今後は、Zendeskの適用範囲を順次拡大していく予定で、セキュアに個人を特定するための顧客認証の仕組みを構築して顧客の利便性をさらに高めるとともに、基幹システムとの広範な連携を通じて有用な情報活用を促進する。

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