日本IBMとSAPジャパンは、KDDIの新たな人事制度の実現を推進する「タレントマネジメントシステム」に、クラウド型タレントマネジメントシステム「SAP SuccessFactors」が4月から活用されていると発表した。日本IBMは、KDDI版ジョブ型人事制度を推進するための構想策定に関するコンサルティングからシステム構築までを担当した。システムの利用対象者数は、KDDIプロパー全従業員に該当する約1万7000人だという。
SAP SuccessFactorsは、採用、配置、能力開発、評価、処遇といったタレントマネジメントに強みを持ち、人事管理や給与を含む全ての人事業務の実現が可能なクラウド型タレントマネジメントシステム。
SAP SuccessFactorsを利用したKDDIのタレントマネジメントシステムは、オープンな人材データベース、上司と部下の継続的かつ双方向のコミュニケーションを促す仕組み、新評価制度の対応、公募/副業による人材交流の活性化など、「人財管理/育成」の機能を備えている。
KDDIは「人生100年時代を見据えた、プロを創り、育てる人事制度の構築」の実現を目指して、KDDI版ジョブ型人事制度の導入、新たな働き方への変革や社内DX(デジタル変革)を進めている。
新制度の運用を支援するITには、迅速かつ柔軟に利用開始できることや、将来の人事業務高度化に円滑に対応できることが求められていた。さらに対象となる全ての従業員が活用するために、システムを使いこなすことが重要であり、豊富な実績に基づく知見やスキルを持ったパートナーが必要とされていた。
KDDIは日本IBMについて、SAP SuccessFactorsを多くの業界のリーダー企業を支援してきた実績や、自社で利用しているノウハウがあることを評価し、パートナーとして採用したという。日本IBMでは、SAP SuccessFactorsの導入実績に基づく経験を標準テンプレートとしてまとめているため、テンプレートを活用してシステム要件をまとめ、プロトタイプの作成や確認を行いながら開発を進めることができたとしている。