大企業向けに人工知能(AI)ソフトを提供するC3.aiは米国時間6月9日、データ分析を手がける新興企業のSnowflakeと提携すると発表した。Snowflakeは、データウェアハウス(DWH)やデータ管理などの製品をクラウドサービスで提供している。
両社は、顧客企業によるAIアプリの開発から本番導入までを1カ月で完了できるようにしたい考えだ。具体的には、この提携を通じて、Snowflakeのユーザーに「『C3 AI Suite』や、さまざまな業界とエンタープライズAIの使用事例に対応した、構築済みのC3 AIアプリケーションを提供する」としている。
C3.ai 最高製品責任者のHouman Behzadi氏は、「Snowflakeの顧客に多大な時間と業務の効率化をもたらし、SnowflakeがエンタープライズAIアプリケーションの運用データプラットフォームとして、確固たる選択肢になる」と述べた。
Snowflake 製品担当シニアバイスプレジデントのChristian Kleinerman氏は、協業によって「複雑なAIと機械学習の使用事例を短期間で開発して導入できるようになる」とコメントし、「C3 AI SuiteとC3 AIのエンタープライズグレードの構築済みモデルは、エンタープライズAIアプリケーションの開発を大幅に迅速化/簡素化できるだろう」と付け加えた。
C3.aiは、2009年にシリコンバレーで創業し、2020年12月に上場した。油田サービス会社のBaker Hughesと緊密な関係にあり、同社1社に大きく依存していた。C3.aiが抱える顧客はまだ少なく、4月締めの四半期時点で合計89社となっている。
C3.aiの創業者で最高経営責任者(CEO)のTom Siebel氏は、6月3日の電話会議でアナリストに対し、市場でのプレゼンスを強化すべく、提携関係の拡大に努めていると語った。
「当社は、製品と技術のリーダーシップを強化し、パートナーエコシステムと関連する販売能力を拡大できるように、積極的な投資を行っている」(同氏)
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。