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新世代のカスタマーケアへと変革する企業を支援--Zendeskが国内事業戦略

藤本京子

2021-06-14 10:01

 Zendeskは6月11日、日本市場における事業戦略について説明会を開催した。クラウド型カスタマーサービスソリューションを提供するZendeskでは、コロナ禍でリモートワークが進む中順調に売り上げを伸ばし、2020年度の通期グローバル売上高は前年比26%増の10億3000万ドルに達している。

 Zendeskは2007年にデンマークで創業し、2009年に本社を米国サンフランシスコへと移転、日本法人は2013年に設立した。現在グローバルで16カ所にオフィスを構え、世界4400人以上の社員を抱える。

 この3月に日本法人の社長に就任した冨永健氏は、日本法人の状況について「2021年3月末の第1四半期終了時点で、日本では顧客数の伸び率が前年同期比40%に達した。特に大手企業や教育機関などではグローバルを上回る成長率だった。これに伴い社員数も38%増となった」と述べている。

Zendesk 日本法人 社長の冨永健氏とZendesk アジア太平洋地域担当COOのWendy Johnstone氏
Zendesk 日本法人 社長の冨永健氏とZendesk アジア太平洋地域担当COOのWendy Johnstone氏

 冨永氏は、Zendeskの特徴について「北欧発の企業だけあってデザインにはこだわりがあり、『Beautifully Simple』(美しいまでにシンプル)という標語の下、直感的に使える機能美を重視している」と話す。また、昨今ではカスタマーサポートも電話やメールのみならず、LINEやメッセンジャーなどさまざまなツールに対応することが求められているが、「企業側でそれぞれのプラットフォームに対応しなくても、Zendeskを導入さえすれば多様なチャネルに対応できるようになっている。柔軟性が高くさまざまなシステムとの連携が可能で、インテグレーションも非常にシンプルだ」という。

 「既に企業が投資している基幹システムやCRM(顧客関係管理)、コールセンターソリューション、物流システムなどと連携すれば、顧客からの問い合わせに対し、在庫状況や顧客の属性などさまざまなリソースを一元的に確認しながら必要なサポートが提供できる。システム連携は、大手サービスの場合はマーケットプレイスに接続コネクターを用意している。独自システムはAPI連携が必要だが、それも必要最低限のインテグレーションで実現可能だ」(冨永氏)

 冨永氏は、現在はビジネス環境が変化していると話す。例えば、購買モデルがサブスクリプション型へと進展していることだ。「これまで顧客との接点は購入時のみだったのが、今では継続的な接点の構築が必要になった。そのため顧客満足度が売り上げに直結する」と冨永氏。その顧客との接点も、リアル店舗から非対面でのコミュニケーションが一般化するなど多様化している。さらには、個人の情報発信力が向上し、口コミによって既存顧客が新規顧客を連れてくることもあるため、既存顧客の満足度を高い状態で維持する必要がある。一方、人的リソースは限られていることから、「既存の仕組みを組み替える必要がある。顧客を幸せにする前に、従業員も幸せでいなくてはならない」と冨永氏は主張する。

 このような環境の変化に伴い、「これからは全てのチャネルを駆使したマルチチャネルコミュニケーションが求められている」と冨永氏は述べ、カスタマーケアをコストセンターではなく、プロフィットセンターにしようと取り組む企業を支援するとしている。

 「新世代のカスタマーケアへと変革する企業と伴走し、共にゴールを目指す。これがZendesk日本法人としての考えだ」と冨永氏。そのための施策として、「顧客への提案力を強化すること」「エコシステムを深化させること」「働きたい・働きやすい環境を追求すること」の3点を挙げた。

 顧客への提案力強化に当たっては、まず業界や顧客に特化した営業に注力する。中でも、金融、製造、流通といった業界の新規開拓に取り組むほか、実績のあるサービス、ゲーム、テレコム業界にも注力。公共サービスとしては、中央官庁、地方公共団体、病院・医療機関、大学・教育機関を中心とした取り組みを進める。

 また、新規顧客担当、既存顧客担当など、顧客のステージに合わせた営業を配置するほか、機能強化やセキュリティ強化を目指してサービス担当とセキュリティ担当を用意、日本のニーズを吸い上げ開発部門にフィードバックする。さらには、プロフェッショナルサービスを立ち上げてコンサルティングサービスの提供体制を整え、インテグレーションまで提供できるよう投資するという。

 エコシステムの深化に向けては、パートナーを拡大するほか、さまざまな製品やサービスを提供するテクノロジパートナーとのアライアンスを強化、共同でのソリューション開発やマーケティング活動に取り組む。また、情報共有の活性化に向け、ユーザーコミュニティーや業界別コミュニティーなどをサポートする。

 働きたい・働きやすい環境を追求するに当たっては、「まず従業員が幸せになるべき」とのZendeskの基本理念に従い、「世の中に貢献できるような仕事や、やりがいのある仕事を用意し、働きたいと思える環境を整える」と冨永氏。また、働きやすい環境については、性別や国籍を問わず多様な人材を増やすほか、快適なリモートワークを実現するための支援を行う。今後はソーシャルインパクト担当を新設予定だという。

 Zendesk アジア太平洋地域担当最高執行責任者(COO)のWendy Johnstone氏は、「日本はZendeskにとって重要な市場で、アジア太平洋地域の中でも特に大きなチャンスをもたらす。今後も日本には積極的に投資していきたい」と述べた。

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