マインツ大学医療センター、「IBM Cloud Satellite」で臨床プロセスをデジタル化

NO BUDGET

2021-06-30 13:41

 ドイツのマインツ大学医療センターは、「IBM Cloud Satellite」を採用し、臨床プロセスをデジタル化した。

 同センターは、約60の診療科で毎年35万人以上の入院患者と外来患者を診療している。IBMとの協業で新たに構築したソリューションには、ヘルスケアデータの安全なやりとりを容易にするものや、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査やワクチン接種のプロセスを円滑化するものが含まれる。

 IBMはこれらのソリューションを、ハイブリッドクラウドについてのケイパビリティーやグローバルでの深い業界知識により、数週間で設計/実装した。

 IBM Cloud Satelliteは、エッジ、オンプレミス、複数のパブリッククラウドなど、データの存在するあらゆる環境で安全にIBM Cloudのサービスを実行可能にする。

 同ソリューションによるハイブリッドクラウドの展開により、同センターではクラウドサービスを安全かつ効率よく利用できるという。それと同時に、データをオンプレミスのデータセンターで管理することで、高度なデータ保護要件に準拠することも可能となった。ハードウェアとデータの管理権限は、常に大学医療センターが保持している。

 また同センターは、最先端の医療、研究、教育の密接な統合を推進し、既に「IBM Watson Assistant」を使った仮想エージェントなどのIBMのテクノロジーを活用している。

 さらに 医療スタッフのコミュニケーションとデータ共有のセキュリティを確保する「新メッセージシステム」や、アプリによる新型コロナウイルスの検査管理の仕組み、病院スタッフ向けワクチン接種予約の円滑化などに取り組んでいる。

 特に現在試験利用中の新メッセンジャーシステムでは、病院スタッフが患者の健康状態を迅速に情報交換でき、患者データの閲覧/更新が可能となる。数カ月後にはIBM Cloud Satelliteにより、セキュリティを担保しながら全ての診療科をつなぐシステム全体のネットワークに展開する予定だという。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]