TIOBEのプログラミング言語ランキング「TIOBE Index」では、依然としてCとJavaがトップ2を占めているものの、Pythonの人気は両言語を脅かしており、将来順位が入れ替わる可能性もあるかもしれない。
2021年7月のTIOBEのプログラミング言語ランキングによれば、トップ3はC、Java、Pythonだった。
その順位は前回と同じだが、TIOBEの最高経営責任者(CEO)であるPaul Jansen氏は、その差はかなり縮まっており、CとPythonの差は0.67%の僅差になっていると指摘した。
Jansen氏は、「今後数カ月間は面白い展開になるだろう。この戦いに勝つのはどの言語なのか?データマイニングや人工知能(AI)などの成長中の分野で市場をリードしていることを考えれば、Pythonがナンバー1になる可能性が1番高いように思える」と述べている。
TIOBEのインデックスは、開発者、科学者、学生、ソフトウェアエンジニアなどが、国際的に利用されている主要な検索エンジンで使用した検索ワードに基づいて作成されている。
これは、開発コミュニティが専門の調査会社RedMonkが採用している手法とは異なっている。RedMonkのランキングでは、GitHubがホストしているプロジェクトで使われている言語や、開発者向けの質問サイトであるStack Overflowの投稿の情報を参考にしている。
RedMonkが2021年3月に公開したランキングでは、JavaScriptがトップで、PythonとJavaがそれぞれ2位と3位にランクインしていた。
約50年前にベル研究所で開発されたプログラミング言語であるC言語は、現在でも広く利用されている。Cに関する検索は、2020年7月よりも4.83パーセントポイント減少している。同じ期間にJavaの検索は3.93パーセントポイント減り、Pythonは1.86パーセントポイント増加した。
C、Java、Pythonに続く10位までの言語は、C++、C#、Visual Basic、JavaScript、PHP、アセンブリ言語、SQLとなっている。
また興味深い変化として、CやC++に欠けているメモリー安全性を保証することを目的としてMozillaが支援し、開発されたプログラミング言語であるRustの動きが挙げられる。Rustは大手IT企業の注目を集めているが、これはそれらの企業が、セキュリティ関連の不具合の多くを占めるメモリー関連の脆弱性への対応に苦慮しているためだ。