Global Knowledgeは、2021年において年収が高いIT関連資格の上位15個を発表した。米国の回答者3700人を対象に実施した調査によると、Google、Amazon Web Services(AWS)、Microsoftに関連する資格保有者の中には、年収が6桁に達する者もいた。
1位の「Google Certified Professional - Data Engineer」は年収が17万1749ドル、2位の「Google Certified Professional - Cloud Architect」は16万9029ドルだった。僅差で3位となった「AWS Certified Solutions Architect - Associate」は年収が15万9033ドルだ。
「CRISC(Certified in Risk and Information Systems Control)」「CISSP(Certified Information Systems Security Professional」「CISM(Certified Information Security Manager」「PMP(Project Management Professional)」「CISA(Certified Information Systems Auditor)」「MCSE(Microsoft Certified Systems Engineer)」「CompTIA Security+」「CCA-V(Citrix Certified Associate - Virtualization)」などの資格もランクインしており、年収は11万〜15万1000ドルの範囲だった。ほかには、Microsoft Azure、Cisco Systems、Nutanix、VMwareの関連資格が含まれた。
同社は2020年11月から2021年2月にかけて、米国のIT従事者を対象に調査を行い、68件以上の回答があった資格のみを含めた。
給与が高い資格の多くは、クラウドコンピューティングとサイバーセキュリティに関連していた。また調査から、ITIL Foundationの資格が最も広く取得されていることが分かった。
資格を持たない従業員よりも、さらなるスキルを持つ従業員や貢献度が高い資格保有者を雇用することでもたらされる年間経済価値は、1万ドル以上とするITリーダーは65%で、2万5000ドル以上とするITリーダーは22%だった。
Global Knowledgeを傘下に持つSkillsoftのテクノロジー・開発者スキル担当ゼネラルマネジャーのMichael Yoo氏は、「テクノロジーはそれを使用するために研修を受けた人がいてこそ、その威力を発揮できる」と述べた。「そういう意味で、認定資格は組織に重要なスキルを浸透させる優れた方法であるほか、従業員の生産性を高め、専門能力開発のための継続的な投資にもなる」
ITリーダーの75%以上が、求めているスキルに合った人材を見つけるのに苦労していた。Yoo氏は、とりわけハッキングやテクノロジー関連の障害が日常的に発生し、被害が拡大しているためだと説明する。
Yoo氏は米ZDNetに、プロジェクト管理と仮想化は常に上位にランクインしていると語り、そうしたスキルが非常に重要であることを考慮すると、驚くに当たらないと付け加えた。
「仮想化は、大規模かつ効率的な運用を目指す現代の技術インフラにおいて、技術的バックボーンであり、オンプレミス、クラウド、あるいはハイブリッドのいずれの環境で作業する場合にも不可欠だ」(同氏)
Yoo氏は、新型コロナウイルス感染症の大流行がクラウド導入を加速させると同時に、デジタルセキュリティ対策の強化がビジネス運営の基本であることを浮き彫りにしたと、指摘している。
同氏によると、「サイバーセキュリティのリスクに、スキルギャップの開き、人材獲得競争の激化が相まっており、企業が高い給与を支払ってでも、自社を守ることができる優れたITプロフェッショナルを雇用したい理由が分かる」という。
「Gartnerによると、クラウドコンピューティングは、世界のエンドユーザーによるパブリッククラウドサービスへの支出が、2020年の2700億ドルから2021年には23.1%増の3323億ドルに増加する見通しだ。これが、クラウドコンピューティングの価値と柔軟性を確立するきっかけとなった。しかしクラウドの導入に伴い、IT部門は優れた人材の確保という課題に直面している」(同氏)
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。