50年以上の歴史を持つシステムインテグレーターのHBAは、ウイングアーク1stのデータ基盤ソリューション「Dr.Sum」とBIダッシュボード「MotionBoard」を導入し、管理会計BIを構築した。ウイングアーク1stが発表した。プロジェクトリーダーの全員が経営データにアクセスできるようになったことで、各自が分析結果を迅速に業務に活かせる環境が整い、現在100人以上が管理会計BIを利用している。
HBAでは、新収益認識基準への対応を契機に、内製のシステムからERPパッケージへ移行した。これに伴い、データドリブン経営を実現する基盤を構築するため、今回の導入、構築に至った。ウイングアーク1stの製品について、同社では、管理会計に必要なデータを簡単に入力できるMotionBoardの機能や、全社でのデータ活用が推進しやすいサーバーライセンスによる定額の利用料金を評価した。
新システムの概要
ERPから必要なデータを2次利用しやすいようにデータ加工した上でDr.Sumに取り込み、そのデータをMotionBoardで自由自在に分析する仕組みを構築し、2021年4月より運用している。
現在は月次決算確定後すぐに分析を開始できるようになり、結果報告のリードタイムを50%削減し1週間前倒しできるようになった。またプロジェクトの損益状況をMotionBoardから日次ですぐに把握できるようになり、売り上げの見通しや赤字プロジェクトの予兆を察知し、迅速なアクションを起こせる環境が実現した。さらに管理会計業務に必要な仕掛売上データをMotionBoardから入力できるようになったことで、より実態に即したデータの活用が推進されている。
このほか、予算対比や前年比などの管理会計レポートが自動出力されデータ加工・集計作業を大幅に削減できたほか、ドリルダウンや明細抽出ができることで要因の分析が可能になった。
同社では従来、内製の経営管理システムに会計パッケージ製品を連携させ、各プロジェクトの状況把握や分析を行っていた。しかし、経営管理システム内に散在する管理会計データをダウンロードして「Excel」で加工する必要があり、月次決算が確定した7〜8営業日後に分析を開始、報告には2週間かかっていた。そのため迅速できめ細やかな管理会計業務やプロジェクトの採算管理ができない状況にあった。