住友生命保険(住友生命)は、給付金請求手続きの簡素化、および給付金支払事務の効率化を目的にAI-OCR製品「Flax Scanner(フラックス・スキャナー)」を導入した。同製品を提供するシナモンAIが発表した。
AI-OCRは、人工知能(AI)を活用して手書きなどの文字を光学文字認識(OCR)処理する。Flax Scannerは、医療機関ごとに異なるフォームや内容が記載されている多様な診療明細書を読み取る技術を実現している。また、直近では、帳票や文書からの情報抽出技術にクエスチョンアンサリングアプローチを適用し新しいネットワーク構造を考案することで、従来の手法と比較し、精度向上と2〜5倍の処理速度向上を実現している。
AI-OCR活用の流れ
住友生命では、給付金請求に必要な診療明細書や領収証の記載内容をFlax Scannerで読み取ることで、より利便性の高いサービスの提供をめざす。
同社ホームページの「お客さま専用ページ」や営業職員のタブレット端末を通じた給付金請求では、医療機関から発行される診療明細書を撮影・アップロードすることで、入院期間や手術名などをAI-OCRで読み取る。読み取った情報は契約者のパソコンやスマートフォンに反映する機能を搭載し、請求情報入力にかかる契約者の負担を軽減する。
また、書類での給付金請求においても、住友生命でスキャンした診療明細書や領収証をAI-OCRで読み取ることで、これまで人手のかかっていた入力事務の削減も図る。これにより、給付金請求手続きの簡素化、支払事務効率化、給付金の着金早期化を推進できる。