ガス・溶接・切断の総合製造・販売事業を展開する小池酸素工業は、グローバル・サプライチェーンの最適化を目的に、「Oracle Fusion Cloud Enterprise Resource Planning(ERP)」と「Oracle Fusion Cloud Supply Chain & Manufacturing(SCM)」製品群の調達、受注、サプライチェーンプランニングを採用した。日本オラクルが発表した。
小池酸素工業が採用したのは、「Oracle Cloud ERP」と「Oracle Cloud SCM」製品群の調達管理システム「Oracle Fusion Cloud Procurement」、サプライチェーン・プランニングの支援する「Oracle Fusion Cloud Supply Chain Planning」、受注管理クラウド「Oracle Fusion Cloud Order Management」。
小池酸素工業は今回の採用で、部門間にまたがるプロセスを標準化し、フロントとバックオフィスのデータの一貫性が保持され、最適な需給計画を立案できるようになるとしている。また受注生産・出荷先データが可視化されることで、受注から出荷のリードタイムが短縮され、顧客への迅速かつ的確な対応につながるという。
従業員視点では、手作業でやり取りしていた部門間情報を一元化し、処理が自動化されることで業務効率を促進できる。また経営においては、サプライチェーンから会計までのオペレーションが可視化され、集中購買でコストを抑制しながら過剰在庫の解消や多様な分析による迅速な意思決定を促し、収益率の向上が期待できる。
同社は、これまで顧客、従業員、経営の3つの視点でそれぞれ課題を抱えていた。顧客視点では、紙ベースの受注簿管理により処理に工数がかかり、顧客のニーズをリアルタイムに把握できず迅速な受注管理が困難だった。また従業員視点では、複数のシステムを介した煩雑な業務が増大していることに加え、シニア人材の退職に伴う業務の継承に対する懸念もあった。さらに経営視点では、分散されたデータとその収集のために、正確な損益把握に時間がかかり、迅速な意思決定に課題があった。