ネットから取得した「Office」ファイル、VBAマクロをデフォルトでブロックへ

Mary Jo Foley (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 佐藤卓 吉武稔夫 (ガリレオ)

2022-02-08 12:13

 Microsoftは米国時間2月7日、複数の「Office」アプリで、インターネットからダウンロードしたファイルのVBAマクロの有効化を難しくすると発表した。4月上旬から適用する。マルウェアを長期間潜伏させるためによく用いられる手段を排除したい考えだ。

Officeアプリのアイコン
提供:Microsoft

 「Windows」搭載デバイスで、インターネットから取得したOfficeファイルのマクロをデフォルトでブロックする。対象となるアプリは「Access」「Excel」「PowerPoint」「Visio」「Word」。この変更はWindows版Officeの「Current Channel」(プレビュー)でまず適用される。ユーザーはワンクリックでこの種のマクロを有効にすることが不可能になり、ファイルを開くと警告メッセージが表示されるようになる。メッセージの中のリンクをクリックすると、より詳しい情報が書かれたサポートページが表示される。

 Microsoftでは、段階的にこの変更をCurrent Channelから他のOffice配布チャネル(「Monthly Enterprise Channel」や「Semi-Annual Enterprise Channel」など)に適用していく予定だ。また、「Long-Term Servicing Channel」のOffice(「Office LTSC」「Office 2021」「Office 2019」「Office 2016」「Office 2013」)にもこの変更を適用するという。

 英国のサイバーセキュリティ専門家で、Microsoftの元従業員でもあるKevin Beaumon氏はツイートで、「この対策は、サイバーセキュリティ業界にとってはもちろん、より重要なことには顧客にとっても、ゲームチェンジャーとなる可能性がある」と指摘した。同氏によれば、マクロは全ランサムウェアの侵入経路のおよそ25%を占めており、しかもこの数値は「かなり低めに見積もった」ものだという。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]